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秋のGIシリーズ第1弾となるスプリンターズSの追い切りが26日、東西トレセンと中山競馬場で行われた。
夏の勢いを持続したまま、大目標の舞台に乗り込む。サマースプリントシリーズ王者に輝いたパドトロワが、栗東坂路を力強く駆け上がり、4ハロン51秒7の好タイムをマーク。GI初制覇へ陣営の意気が上がってきた。
「先週、乗った時(20日坂路4ハロン53秒8)は少し重い感じがしたけれど、きょうはそれなりの動きをしてくれたので、ホッとしました。いい状態で行けると思うよ」
安藤勝己騎手の笑顔が、好仕上がりを物語る。最終調整は、5馬身ほど前を行く僚馬ウォーターサウンド(牡5、500万下)を目標にしてスタート。直線に向くと回転が速いフットワークを繰り出して、前の馬を外から並ぶ間もなくかわし去った。スピードに乗った走りは迫力満点。そのまま突き抜けて単走の形となり、ラスト1ハロンも鞍上の右ステッキ2発に応えて踏ん張って、12秒9でまとめた。
「52秒を切りましたからね。最後は少し時計がかかったけれど、その前のラップが速かったもので問題ないでしょう」
鮫島調教師も動きに納得の表情だ。今夏は重賞を連勝。「体が引き締まっていい感じ」とさらなる上昇を感じるトレーナーは「去年はタイトルがなかったが、今年は重賞を連勝してサマーチャンピオン。胸を張ってGIへ」と意欲満々の口ぶりだ。
2歳秋の新馬戦から騎乗してコンビで7勝のアンカツも「今年はここまでの過程がよく、いい流れでGIに行ける。上位を争えると思うし、今回は大きなチャンス」と期待を込める。昨年2着の雪辱を果たして、サマー王者初のスプリンターズS制覇へ。その時が近づいている。 (下村静史)
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