例年、荒れ気味のレースだが、今年は上位3頭の能力が抜けている。

◎ダノンシャンティ

毎日杯は、持ったまま先頭に並びかけ、直線半ばで軽く仕掛けると一瞬にして抜け出す楽勝。瞬発力タイプなので追えば伸びるというわけでもないが、2着以下との力の差はかなり大きかった。今回のレースに向けて課題があるとしたら、よどみがない流れのレースを経験したことが無いことくらいだが、前走で持ったまま先頭に並びかけて行った時のスピードを見れば、それほど心配する必要はないだろう。後は、直線の長いこのコースで、しっかり折り合いをつけて、持ち味の瞬発力を発揮することができれば自ずと結果はついてくる。

○サンライズプリンス

ニュージーランドトロフィーは、スタートであとでを踏んだものの、向こう正面で一気に2番手までポジションを上げて、そのまま押し切る競馬。並みの馬であれば、直線に向いて息切れしてしまうところだが、ラストまでばてずにしっかりと伸びきったあたりに、能力の高さと共に直線の長いコースでこそ持ち味が活きる持続力を見せ付けてくれた。ここ2走、スタートを失敗しているのが気になるところではあるが、瞬発力タイプのダノンシャンティを負かす可能性があるのは、持続力が持ち味のこの馬が最右翼だ。

▲リルダヴァル

骨折休養後は、好位から伸びそうで伸びないレースが2戦続いたが、決したばてているわけではなく最後までじりじりと伸びて、レベルの高い相手にそれほど差のない競馬をしている。2歳時の野路菊ステークスでの高いパフォーマンスを考えれば、叩き3戦目のここで勝ち負けに加わってくる可能性は大きい。この馬の持ち味は言うまでも無く持続力で、中山から府中に変わるのも大きなプラス。