【誰もが不安を抱えるメンバー構成。未知の長距離適性に賭ける】

◎ゴールドアクター
前走の支笏湖特別は、かつて本馬の父スクリーンヒーローも制したレース。
父はその勝利を足掛かりに崩れず走り続け、その年の秋にはジャパンカップを制覇している。
種牡馬としても本馬の他にクライスマイルやモーリスといったクラスの壁のない産駒を出しており、一度ノッてくると怖い血統と言える。
また、それ以上に注目すべきは本馬の母父であるキョウワアリシバ。
現役時は中距離を中心に走った馬だが、一度だけ走った2600m戦では2着に2秒近い大差を付ける独走劇を披露している。
その後に長距離への出走はなかったが、一流ステイヤーとしての素質を秘めていてもおかしくはなかっただろう。
本馬自身は春の時点でもマイネルフロスト、ショウナンラグーンといったダービー上位馬達と互角の走りを見せており、条件さえ整えば力は十分に通用しそう。
前走のレースレベルは父が刻んだものよりも上に感じたし、前述の母父の未知の長距離適性も魅力的。
全馬が"菊花賞向きではない"と感じてしまうような今年の組み合わせならば、G1でも見せ場を作れると見た。

相手は磐石ではないながらも実績に敬意を表してワンアンドオンリー。
京都変わりと調教の素晴らしさが魅力のトーセンスターダム、当レースと相性のいい血を持つハギノハイブリッドにも注目したい。
神戸新聞杯の2、3着馬は血統イメージが微妙だが、内容自体はそう悪くなかった。
輸送で体調万全ではなかったセントライト記念組のワールドインパクトと共にヒモには入れておきたい。
トゥザワールドは血統的には微妙だが、能力上位は間違いない。折り合えばやれる。