予想されるベストの適性値は「８２０」で、瞬発戦を想定。
脚質的には差し馬が２０％優勢。

大樹ファームが満を持してこの名前を付けたっぽい(３)ザタイキ。成績も２戦２勝でまったく汚れておらず、当然この馬が１番人気になるだろう。たしかに内容的にも悪くない。単勝１．９倍の新馬戦は
12.8-11.9-12.8-13.9-13.6-12.0-11.0-11.3　▼16▼10△３
という超スローで、示した瞬発力はともかく、タイム的には平凡。だから２戦目の５００万下では単勝３．０倍の２番人気。ある意味人気を落としてしまった。しかしその２戦目は同距離（芝１６００ｍ）ながら、まったく違うペースでの瞬発力発揮。これをこなしたことには大きな価値がある。その名に違わぬ大器と言っても良いレース振りだった。
12.9-11.0-11.7-12.4-12.4-11.8-11.4-11.3　▼６▼４▼１

しかしそれでも、ここでいきなり重賞を勝てるほど突き抜けた存在かと言われると、そうとも言い切れない。将来的にはともかく、現時点ではあくまで上位グループの中の１頭という評価でしかない。

(３)ザタイキは５００万下でのレース振りよりも、もう少し速いペースへの対応が要求絵される場面。それをこなしてなお、５００万下と同程度の末脚が使えるかどうかという話になる。そして、それは(１)フラガラッハにしても同じ。ゆるいペースしか経験していない同馬がマイル重賞のペースにどの程度対応できるかは未知数としか言いようがない。少なくともダート１８００ｍの未勝利戦や芝２０００ｍの京成杯とはまったく違う流れでの能力発揮が要求されるはずだ。

瞬発指数１位の(14)マカニビスティーは、ダートで勝ち上がってきた馬。レース映像を見る限りダートでしか走れない馬の走り方とも思えないのだが、芝をこなせるかどうかは五分五分といったところか。その五分をクリアしたとしても、これもまた、ペースへの対応が未知数。ダートでも後方から大外を回してくるタイプなだけに「末脚だけでどこまで通用するか」の勝負に徹しそうだが、そうなると(３)ザタイキや(１)フラガラッハ以上に切れる脚を望むのは厳しい感。

そういったペースへの適応力を中心に考えていくと、マイルのオープン特別や重賞で一定の成果を残している(２)ニシノメイゲツの経験が際立ってくる。マイル重賞クラスへの適応力はすでに十分すぎるほど示している。能力的にも不足はない。(３)ザタイキが未知の部分を残した状態であるならば、狙うべきはこちらかと思う。



※　適性値の３数字はラップタイムから考えられる適性を「瞬発、平坦、消耗戦」に分け
て数値化したもの（ラップギア）。数の大きいものが良いわけではなく、あくまで適性の
バランスのみを表す。３数字の比率がレースの適性値に近いほど有利。能力値は、ラップ
タイムから考えられる基礎能力を数値化したもの（瞬発指数）。

※ラップギア適性値や瞬発指数について、詳しくは下記ＵＲＬをご覧ください。
http://saikyo.k-ba.com/members/lapgear/about.html