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金沢競馬場で施行される唯一のダートグレード競走として親しまれる白山大賞典。JRA所属馬にとっても出世レースとして名高い中距離戦でもあり、すでに重賞タイトルを獲得している実績馬たちが揃うことも珍しくない。2004年タイムパラドックス、2012年ニホンピロアワーズは同年暮れにジャパンカップダートを制する飛躍を遂げ、ダートグレード競走を19勝したスマートファルコンも最初の1勝目は2008年白山大賞典だった。JBCクラシックや浦和記念の前哨戦としての役割も大きく、それだけに地方所属馬で接戦を演じられれば、出世を確約されたといっても過言ではない。(各種データ、原稿は本年のレース発走前のものとなります)
過去20年、1番人気が最多となる9勝を挙げており、2・3着率が低いことも特徴といえる成績になっている。ただし、2018年ミツバ(11着)のような先行力に乏しいタイプはもちろん、58kg以上の負担重量を課せられる実績馬は1番人気としての信頼度が落ちるので注意が必要だ。なお、好走率では2番人気が1番人気を上回るものの、人気どおり2着になる確率がもっとも高い。ほか、6番人気以下からの優勝例はなく、9番人気以下ともなると3着以内に1頭も好走例がないため軽視が妥当といえるだろう(以下、文中のデータはいずれも2003年以降)。
◆人気別成績(過去20年)
人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1人 | 9-2-2-7 | 45.0% | 55.0% | 65.0% | 78.0% | 67.5% |
2人 | 5-9-3-3 | 25.0% | 70.0% | 85.0% | 73.0% | 106.0% |
3人 | 2-1-7-10 | 10.0% | 15.0% | 50.0% | 43.0% | 63.0% |
4人 | 3-2-3-12 | 15.0% | 25.0% | 40.0% | 103.0% | 73.5% |
5人 | 1-4-3-12 | 5.0% | 25.0% | 40.0% | 43.0% | 91.0% |
6~9人 | 0-2-2-76 | 0.0% | 2.5% | 5.0% | 0.0% | 33.5% |
10人~ | 0-0-0-41 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
ダート2100mの長距離レースとはいえ、1周1200mの小回りコースで行われるためにコーナーを6回もこなさなければならず、スタミナとともに器用さも資質として兼ね備えている馬でないと好走しづらい傾向にある。勝ち馬においては4コーナーを2番手以内、むしろ先頭で通過している馬がほとんどで、少なくとも2周目の向正面から3コーナーにかけて逃げている馬を射程圏に入れられないと勝ち負けまでは望めないだろう。なお、負担重量の軽い3歳馬が斤量差を活かした立ち回りで台頭するケースも少なくない。
◆脚質別成績(過去20年)
脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
逃げ | 13-3-5-12 | 39.4% | 48.5% | 63.6% | 127.9% | 92.1% |
先行 | 7-14-12-15 | 14.6% | 43.8% | 68.8% | 53.8% | 140.8% |
差し | 0-3-2-52 | 0.0% | 5.3% | 8.8% | 0.0% | 13.3% |
追込 | 0-0-0-75 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
不明 | 0-0-1-7 | 0.0% | 0.0% | 12.5% | 0.0% | 17.5% |
どの枠順からも満遍なく好走馬は出ているが、勝ち馬に焦点を当てると外目の枠順を引いている場合が多く、データ集計期間内では大外の8枠が10勝と際立った勝利数を記録している。なお、8枠は勝率・連対率・複勝率のいずれにおいても最高値を記録しており、とくに上位人気馬が収まった際には素直に評価しやすい傾向が見受けられた。
◆枠順別成績(過去20年)
枠順 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 2-3-1-14 | 10.0% | 25.0% | 30.0% | 56.5% | 38.0% |
2枠 | 2-3-0-15 | 10.0% | 25.0% | 25.0% | 42.5% | 43.5% |
3枠 | 1-2-2-15 | 5.0% | 15.0% | 25.0% | 14.0% | 42.5% |
4枠 | 2-1-1-16 | 10.0% | 15.0% | 20.0% | 41.0% | 25.5% |
5枠 | 0-2-5-23 | 0.0% | 6.7% | 23.3% | 0.0% | 33.3% |
6枠 | 2-2-5-25 | 5.9% | 11.8% | 26.5% | 29.4% | 50.3% |
7枠 | 1-2-3-31 | 2.7% | 8.1% | 16.2% | 3.5% | 23.8% |
8枠 | 10-5-3-22 | 25.0% | 37.5% | 45.0% | 64.8% | 103.0% |
馬インフルエンザ流行の影響で金沢所属馬限定戦として施行された2007年(格付けなし)を除けば、いずれもJRA所属馬が勝利を収めている。2021年2着ミューチャリー(船橋)、2017年2着・2018年3着のカツゲキキトキト(愛知)、2014年2着サミットストーン(浦和)など地方他地区所属馬の好走も見られるが、地元金沢所属馬は2012年2着ナムラダイキチを最後に馬券に絡む活躍を見せられていない。
◆所属別成績(過去20年)
枠順 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
JRA | 19-12-15-42 | 21.6% | 35.2% | 52.3% | 75.8% | 73.2% |
地方 | 1-8-5-119 | 0.8% | 6.8% | 10.5% | 1.0% | 32.0% |
◆前走成績(過去6開催)
年 | 馬名 (着順) |
前走 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
レース名 | 距離 | 人気 | 着順 | |||
23 | 1 | ウィルソンテソーロ | マーキュリー | ダ2000 | 1 | 1 |
2 | メイショウフンジン | マーキュリー | ダ2000 | 3 | 3 | |
3 | ペイシャエス | エルムステー | ダ1700 | 8 | 8 | |
22 | 1 | ケイアイパープル | マーキュリー | ダ2000 | 1 | 4 |
2 | ラーゴム | プロキオンス | ダ1700 | 1 | 12 | |
3 | カフジオクタゴン | レパードステ | ダ1800 | 7 | 1 | |
21 | 1 | メイショウカズサ | 阿蘇ステーク | ダ1700 | 1 | 6 |
2 | ミューチャリー | 帝王賞 | ダ2000 | 8 | 4 | |
3 | スワーヴアラミス | エルムステー | ダ1700 | 4 | 1 | |
20 | 1 | マスターフェンサー | マーキュリー | ダ2000 | 1 | 1 |
2 | ロードレガリス | 平安ステーク | ダ1900 | 1 | 10 | |
3 | ロードゴラッソ | エルムステー | ダ1700 | 11 | 11 | |
19 | 1 | グリム | エルムステー | ダ1700 | 1 | 7 |
2 | デルマルーヴル | レパードステ | ダ1800 | 1 | 2 | |
3 | ノーヴァレンダ | ユニコーンス | ダ1600 | 5 | 9 | |
18 | 1 | グリム | レパードステ | ダ1800 | 5 | 1 |
2 | センチュリオン | マーチステー | ダ1800 | 2 | 1 | |
3 | カツゲキキトキト | 東京記念競走 | ダ2400 | 1 | 2 |