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競馬界に先週、待望の“ロイヤルベビー”が誕生した。エリザベス女王が所有する英国の名牝エスティメイト(愛国産、7歳、父モンズン)が繋養先のロイヤルスタッドで初子を出産。誕生したのは父ドバウィの牡駒で、早ければ2年後のデビューを目指す。
エスティメイトは欧州を代表するオーナーブリーダーのアガ・カーン殿下からサラブレッドの血統向上に長年尽力してきた女王へ贈られた経緯がある。現役時代は英ダービーを5勝しているサー・マイケル・スタウト調教師のもと、ステイヤーとして素質を開花させ、通算13戦5勝の優秀な成績を収めた。
キャリアのハイライトとなったのは、2013年の英GIアスコットゴールドC(1着)。普段は表彰する側のエリザベス女王が、優勝馬主として次男のヨーク公から優勝カップを受け取り、このシーンが競馬史に残る名場面として人々の記憶に刻まれている。
昨年9月、ビクトリア女王を抜き、在位期間が歴代の英国君主として史上最長となったエリザベス女王。90歳の誕生日を迎える今年は、5月12日から15日までロンドン郊外のウィンザー城で盛大な祝賀行事が予定されている。記念の年にひと足早く、愛馬からかけがえのないプレゼントが贈られた形だ。(在仏競馬記者)
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