ラップギアコース適性値【瞬８平２消０】に近い比率の馬が有利
番馬名　　　【ラップギア】瞬発指数
01キャンベル【瞬３平５消２】　８８
02レッドオル【瞬３平３消０】１１６
03アンノート【瞬４平３消０】１０９
04トミケンキ【瞬２平３消２】１０２
05ショウナン【瞬６平３消０】１１０
06イレイショ【瞬２平７消２】１０４
07アドマイヤ【瞬６平０消０】１１９
08メイショウ【瞬４平１消０】１０４
09レイエンダ【瞬４平０消１】１１５
10カテドラル【瞬３平０消０】１０５
11リコーワル【瞬０平０消０】　８５
12エメラルフ【瞬１平２消０】１０３
13ジャンダル【瞬３平０消０】１０４
14ダッシング【瞬８平１消０】１０７
15ロジクライ【瞬５平２消０】１１１
16ノームコア【瞬２平３消０】１１４
17クリノガウ【瞬２平０消１】１１４
18ストロング【瞬３平５消１】　９２


３歳トップマイラー始動のレースとして定着してきた富士Ｓだが、今年も世代最強マイラーとも言われる３歳馬(７)アドマイヤマーズの姿が見える。皐月賞上位のサートゥルナーリア、ヴェロックスとダノンキングリーがそれぞれ秋初戦で強い競馬を見せているだけに、(７)アドマイヤマーズの陣営も相当に力が入るところだろう。

しかしこの富士Ｓの過去傾向を見ると、たしかに３歳馬の活躍が目立つレースではあるのだが、それらはすべて斤量５４ｋｇ以下での勝利だった。５５ｋｇ以上の実績馬は、Ｇ１ホースも含めて延べ２２戦０勝、２桁大敗も少なくはないというのは、少々意外なデータではないだろうか。

■Ｇ３・富士Ｓで５５ｋｇ以上を背負った３歳馬一覧
2000年ダイタクリーヴァ ３着
2000年ルネッサンス 15着
2003年タカラシャーディー ４着
2003年ウインクリューガー ７着
2005年ダンスインザモア ７着
2006年マイネルスケルツィ 13着
2008年ショウナンアルバ ６着
2008年レオマイスター ８着
2008年ドリームシグナル 10着
2008年サトノプログレス 16着
2009年ストロングガルーダ ８着
2009年サンカルロ 11着
2010年ガルボ ３着
2012年ファイナルフォーム ２着
2013年インパルスヒーロー ９着
2014年ロサギガンティア ４着
2015年ヤングマンパワー 12着
2015年ヤマカツエース 13着
2015年クラリティスカイ 15着
2016年ロードクエスト ９着
2017年ペルシアンナイト ５着
2017年ジョーストリクトリ 14着
2019年アドマイヤマーズ ？？
2019年エメラルファイト ？？

この時期の３歳馬は、人間で言えば１７歳ぐらい。斤量の恩恵が無い状態では、古馬（大人）とはまだ少し差があるのは明白だろう。


この富士ステークスは、Ｇ１・マイルＣＳへのステップと位置づけられるＧ３。２週前には類似条件のＧ２・毎日王冠、翌週にはＧ１・天皇賞が控える日程で、古馬のメンバー構成は手薄になりがち。ゆえに人気薄の好走が目立つ、荒れ傾向の重賞となっている。

レースの特徴は、それなりに速い流れから要求される、それなりの瞬発力。毎日王冠や安田記念よりは二枚落ちだが、言うなればエプソムカップとは同程度。……レースの格で言えば当たり前と言えば当たり前の話か。

同じ芝１６００メートルでも中山の京成杯オータムハンデとはまったく毛色の違うレースなのだが、年によって先行馬が粘ることもあれば、追い込み馬が楽に差し届くこともある。手薄になりがちなメンバー構成ということもあって、かなり難解だ。


指数トップは(７)アドマイヤマーズなのだが、先に述べた５７ｋｇ３歳馬の件に加えて、【瞬６平０消０】のラップギア適性値は『それなりに速い流れから要求される、それなりの瞬発力』に向く馬ではなく、もう少し落ち着いた流れで走りたいタイプ。それを言うなら【瞬４平０消１】(９)レイエンダにしても同じことで、今年も一筋縄ではいかないような雰囲気がある。

そこで狙いはラップギア適性値【瞬３平３消０】の(２)レッドオルガ。前走のヴィクトリアマイルは１１着に大敗してしまったが、単勝４．３倍のラッキーライラック、同５．８倍のアエロリットと差のない、単勝６．１倍の３番人気に支持されていた馬だ。

その理由は２月の東京新聞杯、インディチャンプ（後に安田記念（Ｇ１）勝ち）と、前が詰まる場面がありながらも互角の競馬をしていたからだろう。ＮＨＫマイルカップ、安田記念、ヴィクトリアマイルと同コースということは、東京新聞杯とも同コースであるということ。この東京新聞杯のＶＴＲを見るだけでも、ここで狙ってみる価値はあると考えられる。


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※【ラップギア】とは、各レースラップのラスト４ハロンのみに注目した適性分析です。ＪＲＡ発表のラップタイムを一定の公式に当てはめ、誰でも簡単に算出することができます。数値が大きければ良いというものではなく、コース適性値と“比率”の近い馬が有利だと考えられます。

※　瞬発指数は、“走破タイム”を一切考慮せず、ラップタイムを一定の公式に当てはめて算出した競走馬の能力値です。数値は全階級に対しての絶対値であり、下限70～上限130辺りだと考えられます。競走馬の能力は変動相場であり、１走ごとに変化します。