いよいよ真夏の大一番、札幌記念。札幌記念と言えば、凱旋門賞や天皇賞(秋)など、秋のＧ1のステップレースのようなもの。今年は例年よりも小粒ですが、昨年の年度代表馬モーリスが出走します。

　モ―リスは、昨年急上昇。長期休養明けから復帰して6連勝。今年も香港のチャンピオンズマイルで連勝を重ねたものの、前走の安田記念では土がつきました。香港遠征した後の一戦で、調整にも苦労させられ、安田記念では3～4コーナーで引っ掛かる始末。それを見越してもう一段ペースをを落としたロゴタイプの策に嵌められての2着でした。馬自身も本調子ではなかったのは確かですが、騎手が2番手を強く意識しすぎたのもあるでしょう。

　モーリスは、今回も目標は先といった感じの仕上げで万全とは言い難いものがあります。しかし、ここでは能力が明らかに上。一部では距離不安も囁かれていますが、スピードとスタミナの総合力が問われる札幌芝2000ｍの札幌記念は強い馬が勝つ舞台。位置取りを前にシフトして負荷を掛けながら、マイル戦を勝ってきたモーリスにとって、この距離がこなせないはずもないでしょう。万が一、負けることがあるとすれば、それはデキでしょう。よって、今回は1番人気ながら、(13)モーリスを◎とします。

　○は、前々走の小倉大賞典でも外から捲り、4コーナー6頭分も外を回っての3着の(13)ネオリアリズム。小倉大賞典はアルバートドック、ダコールらに負けたものの、その2頭は先月の七夕賞でワン、ツー。ネオリアリズムの小倉大賞典の内容は、前記2頭よりも上の内容だったので評価しました。休養明けの前走・函館記念を使われての上積みも期待できるでしょう。

　▲は、前々走のアメリカＪＣＣで2着の(11)スーパームーン。前走の目黒記念では7着と伸び負けしましたが、これは休養明けで距離が長かったのもあるでしょう。この馬は重賞未勝利ながら強く、今回はＧ1馬のモーリス、ヌーヴォレコルトに次ぐ能力値だけに3番手評価としました。

　以下特注馬として、この春の力をつけて、前々走のメイＳでは直線突き抜けた(5)ロジチャリス。前走のエプソムＣは、先行して10着に凡退したエキストラエンドが、その次走の小倉記念で3着に巻き返したように前に厳しい流れ。ロジチャリス自身がスタミナを要す流れに強いところはありますが、そこで先行して4着ならば十分褒めらえるでしょう。この馬も地味ながら強い馬で、ここでは▲スーパームーンと並んで能力値3位の存在です。

　あとは△に今年の中山金杯2着、アメリカＪＣＣでは2着スーパームーンと0.1秒差(4着)の(6)マイネルフロスト。休養明けの函館記念では12着に凡退しましたが、道悪が堪えたのもあるでしょう。ひと叩きされの上積みに期待します。

　他では準オープンを目下2連勝の(12)レッドソロモン。例年の札幌記念ならば上り馬は、まず、通用しません。しかし、今年はモーリス、ヌーヴォレコルト以下、横一線のメンバー構成。ヌーヴォレコルトは近走一息であてにならないだけに、上り馬にも通用の余地があるでしょう。