【全馬評価あり】世間の評価より強いと考えている馬で勝負！


＜予想＞

◎：タスティエーラ
舐められた4歳世代で世間の評価より強い

○：ジオグリフ
トップスピードの速さの重要度が下がる条件は買い

▲：ソールオリエンス
阪神2000mで普通の馬場になれば良化可能

△：スタニングローズ
休み明けになるが条件は理想的

☆：ハーパー
有馬記念が想像以上にいい走りを見せて




＜展開＞

逃げたい馬は不在。スタニングローズ、ジオグリフ、ハーパー、ステラヴェローチェ、あたりが出して行って、スタートや騎手の意識次第でどの馬もハナが取れそう。

こういう時は位置を取りに行く馬が多くて逆に速くなるパターンもあるが、普通ならやや遅めの入り。内回りでもあるので、ペースアップが早めの平均ペースを想定。




＜予想詳細＞

本命は、タスティエーラ

前走の有馬記念(中山2500m)は、スタートで内に寄れて少し接触。いつもより出脚が鈍くなったが、外枠から押して位置を取りに行って中団やや後ろで追走。3コーナーからのペースアップを馬群の中でついて行って、4コーナー途中で外へ出して前の進路を作った。

ただ、直線に入って外のジャスティンパレスが内にもたれて狭くなる不利。大きく減速したが、外に出して盛り返して 0.6秒差6着。不利がなければ、3着争いなら加われていた可能性のある最後の脚だった。


今回は、相手関係が楽になるのが魅力。

前走の有馬記念で先着された馬は、ドバイ遠征（1着・2着・4着・5着）か引退（3着）していて6着で有馬記念最先着馬。高レベルだったジャパンカップ・天皇賞(秋)の上位馬もドバイ・香港遠征か引退。手薄になりやすい大阪杯にしても、かなりの手薄感がある。


この馬の長所は、トップスピードの速さがあり、スピードに乗ってから長く脚が使える持続力もあるところ。

去年の3冠レースでは、皐月賞5人気2着、日本ダービー4人気1着、菊花賞2人気2着。総合力の高さを見せて、どのような条件でも安定して上位争いに加わっている。

今回想定している前半やや遅めからのロングスパート戦になって、持続力が問われて少し上がりがかかる流れも対応可能。想定より前半が速くなっても、皐月賞の1コーナーで前にいた馬が、この馬以外総崩れの中で2着に粘れる持続力が活きる。


世間では弱いと言われている「4歳世代」ではあるが、普通に走れば勝てていいと感じる相手。去年3冠レースや有馬記念で全て本命にしたように、世間の評価より強いと考えている。古馬になっても大阪杯・宝塚記念・有馬記念は適性が合うので、順調なら上位評価にすると考えていた（天皇賞(秋)・ジャパンカップだと、もっとトップスピードに特化したタイプを上に評価する）。

内枠に入ったので、スタートがかなり重要。普通に出て、好位から中団やや前が取れたら差し切れる脚はある。宝塚記念まで見据えた始動とは思うが、このメンバーなら初志貫徹で本命で勝負する。




対抗は、ジオグリフ

前走の中山記念(中山1800m)は、内枠からじわっと出して2列目最内で1コーナーへ。ただ、半馬身前にいたマテンロウスカイが、やや強引に内に入ってきて3列目に下がる不利。4コーナーでマテンロウスカイの外に並びかけて直線へ。そこから粘ったが0.4秒差3着。

2列目最内をキープできていたら、勝っていた可能性まである内容。2023年サウジカップで4着になったことで、合わないダートを使われていたが芝なら前走くらい走れる馬。


今回は、中山から阪神内回りに変わるが、この条件でも長所が活かせる。

この馬の長所は、ペースの違いに対応できる「レースセンス」とラスト1Fスピードを維持できる「持続力」。逆に弱点は、トップスピードの速さがそこまで速くないところ。トップスピードの速さの重要度が下がる条件がいいので、阪神内回りのロングスパート戦になりやすい条件は合っている。


前走で本命にしていたように、近走ダートメインで使われていたが、4走前の宝塚記念で成長した内容は見せている。

このレースは、ジェラルディーナの勝ちに行った早仕掛けの影響から完全に後方が有利の展開。それを中団やや前からジェラルディーナを追いかけて、直線で外に出して0.7秒差9着。出遅れがあって、距離もやや長かったことを考えるといい走り（1周コース1800～2000mがベスト）。ダートを使って馬柱の成績が悪くなっているが、3歳の時から成長はしている。

前走で課題としていた「馬の気持ち」の面も、合わない条件で惨敗が続いていたが走る気持ちが切れていないことも確認できた。

好位を取れるテンの脚があるので、いい位置を取って34秒台後半～35秒台の上がりで上位に来られる流れになったら復活の勝利があっていい。




単穴は、ソールオリエンス

前走の中山記念(中山1800m)は、中団やや後ろで1コーナーへ。2コーナーで少し控えて、外の動ける位置に出して向正面を追走。残り700mくらいから動き出して、直線で大外からいい脚で伸びてきたが0.5秒差4着。

このレースは、道中で前にいて最内を通っていた3頭の決着（1着馬：2列目最内、2着馬：逃げ、3着馬：3列目最内から4コーナーで2列目1頭分外）。この結果になるレースで、3～4コーナーは5頭分外、直線に入るところではさらに外を走っていた。1番人気を裏切った形にはなったが、中山内回り1800mと進路を考えたら4着はよくがんばっている。


今回は、距離延長と阪神内回りに替わるのが魅力。

1800mは新馬戦で勝っているが、前走の内容を見ても追走が少し忙しい。少しでも追走が楽になって、皐月賞を勝っている2000mになるのは歓迎。あと、「内回り」でも阪神の内回りは、コーナー角度は東京と変わらないくらい緩い。加速が少し遅くて、器用さもあまりないので、中山内回りより断然走りやすい。


有馬記念の結果で評価を下げる人もいると思うが、タイトルホルダーのマイペース逃げに後続の仕掛けが遅れたレース。内有利の結果ではあったが、仕掛けてからすっと加速できるタイプではないので、あの流れを内からさばきながら差すのは無理。評価を下げる必要はないと考えている。

タスティエーラの方が総合力が高くて、成長もしているので逆転するのは難しい。でも、前走から条件良化で上位争いできる相手。器用さがないので極端な内とロスが大きくなる極端な外が嫌だったので、真ん中の枠は理想的。巻き返しに期待する。




4番手は、スタニングローズ

去年は、2戦走って中山記念0.2秒差5着、ヴィクトリアマイル0.8秒差12着。

中山記念は、前有利の流れを前にいて負けたが、距離短縮で速い上がりが求められる条件は不向き。ヴィクトリアマイルは、中山記念からさらに距離短縮で速い上がりが求められる東京。それに加えて、出遅れもしてしまった。

その前の2022年エリザベス女王杯は、雨の影響があって道中で外を走らないと無理だったレース。掲示板に載った5頭は、向正面で2～3頭分外を走っていた馬（道中外有利）。そんなレースで、好位馬群の中の5番手（内から1頭分外）にいた。ここ3戦は、仕方ない凡走が続いている。


今回は、阪神内回り2000mになるのが魅力。

この馬のパフォーマンスが上がったのが、距離を伸ばして少し上がりがかかる条件になったフラワーC以降。2000m以上になって、さらにパフォーマンスを上げて同条件の阪神開催だった2022年秋華賞を勝っている。パフォーマンスが高いのは少し上がりがかかって持続力が活きる舞台で、阪神内回り2000mは合っている。


課題は、脚元の不安もあって約10ヶ月ぶりのレースになること。

仕上がりは課題だが、中間の調整はしっかり負荷をかけられて、1週前はレースで騎乗する西村騎手で一杯に追われている。休み明けで2勝していて、休み明けを苦にするタイプでもない。スタートさえ普通に出れば、楽に好位が取れそうで展開も向きそう（個人的には、逃げても面白いと考えている）。相手に入れておきたい。




5番手は、ハーパー

前走の有馬記念(中山2500m)は、すっと前に行って2番手が取れそうなところから控えて好位の5番手で追走。3コーナーから動いたが、4コーナーで外からドウデュースに前に行かれて、直線で粘って0.7秒差9着。

好位を取って正攻法の競馬をして力負け。でも、二桁着順でも後ろの方と考えていたので、想定よりかなりいい走り。来年に期待が持てる好内容だった。


阪神2000mは、新馬戦2着以来になるが適性には合っている。

東京でクイーンCを勝ったり、オークス2着している馬だが、上がり3Fはオークスの3位タイが出走馬の中で一番速い上がり順位。そのレース以外は、好位からメンバー中上がり4位以下の脚で好走している。レース運びが上手いタイプで、阪神内回り2000mはかなり合いそうな条件。

有馬記念のパフォーマンスからまだ成長もあっていいので、相手に入れておきたい。




※以下は、買わない馬の評価。

ミッキーゴージャス
前走の愛知杯(小倉2000m)は、じわっと出して中団やや後ろから追走。向正面で外に出して、残り1000mすぎてから早めの進出。3コーナーで好位外にいて、先頭に並びかけて直線へ。直線でしぶとく粘って、1/2馬身差で勝利。

川田騎手が中盤緩んだところで位置を上げて、早め先頭で押し切る完璧なレース運び。人気に応えて勝ち切った。ただ、タガノパッションに迫られての1/2馬身差。このメンバーで2kg増だと、前走からかなりパフォーマンスを上げないと掲示板も厳しい。川田騎手がドバイで乗れず、デムーロ騎手で最内だと位置取りも悪くなりそう。素質に期待するしかないので消し。



ローシャムパーク
前走の香港Cは、大外で出遅れて最後方から追走。直線に入るところで大外に出して、3頭交わすのが精一杯で8着。出遅れはあったが、香港が合わないのかなと感じる負け方だった。

今回は、内枠の対応が課題。内を起用に立ち回る馬ではなく、勝負どころは外にいて自分から動いて長く脚を使うのが理想だと考えている。函館記念とオールカマーは、外からじわっと進出して直線で長く脚を使っていた。この点で、「1枠2番」で外枠の方が得意の戸崎騎手になるのは不安材料。

あと、世間の評価ほど強いと考えていないのも買いたくない理由。オールカマーで勝ったが、タイトルホルダーの前半の配流が遅い逃げで、レースレベルはあまり高くなかった。適性的にも大阪杯よりもう少し距離が長くて、馬場も荒れてくる宝塚記念の方があっている。成長は感じるが、この条件なら他に買いたい馬がいるので消す判断になった。



ハヤヤッコ
前走の金鯱賞(中京2000m)は、想定と違ってペースが流れてくれて、上がりがかかってほしいこの馬にピッタリの展開だったが4着まで。単純に力負けだった。想定と違って前が総崩れになるような展開でないと、今回の相手・条件は厳しい。



プラダリア
前走の京都記念(京都2200m)は、内枠からじわっと出して5番手で追走。残り600mから動き出して、直線で馬場のいい外へ。そこから長くいい脚を使って、内のベラジオオペラとの追い比べに勝って3/4馬身差で勝利。2200mで上がりのかかる馬場は理想的で、好位が取れる相手関係もよかった。好条件が揃っていて、本命で期待した走りをしてくれた。

今回は、距離短縮で雨の影響のない良馬場になるのが課題。2200m以上で結果を出してきた馬で、スローペースではあったが相手を考えると新潟記念は案外の走りだった。2000mの中で阪神内回りは悪くない条件だが、2000mの良馬場なら、この馬よりいい走りができる馬は多い。適性的にも大阪杯よりもう少し距離が長くて、馬場も荒れてくる宝塚記念の方があっている。好位で流れに乗っても、2000mだと位置取りが少し悪くなって、上がりの対応もきついと考えて消し。



ステラヴェローチェ
前走の大阪城S(阪神1800m)は、内枠から楽に前に行って2列目最内の3番手で追走。直線で外に出して、追い出しを待っての仕掛け。残り200mに入って先頭に出て、外から伸びてきたデビットバローズに迫られたがアタマ差で勝利。ソラを使う馬なので追い出しを待つ乗り方はよかったし、先頭に出たら迫られながらも勝ち切ったのは評価できる。

今回は、相手が強化してレースレベルに対応できるかが課題。3歳時（2021年）の走りができれば勝つレベルの走りができていいが、2歳時からトップクラスにいた馬の6歳。手薄と言っても、G1レベルの走りができるまで戻ってくるのかが課題。リステッドは勝ったが、完璧な状態に戻っていたとしても年齢的な衰えが出ていても不思議ではない。不気味ではあるが、屈腱炎での長期休養明け後の走りで買いたくなる内容はないので消し。



ベラジオオペラ
前走の京都記念(京都2200m)は、中団馬群の中で追走。プラダリアの後ろを追いかけるように直線に入って、1頭分内へ。そこから前に迫ったが、ラスト100mで差しが鈍って3/4馬身差2着。プラダリアの得意な条件が揃っていたので、2着でもいい走りだった。

対プラダリアを考えると、距離短縮と馬場状態はプラス。1kg差がなくなるのがマイナス。プラダリアには先着できるかもしれないが、同世代のG1路線で結果を出してきたタスティエーラ・ソールオリエンスよりパフォーマンスは下。さらに成長した走りをしないと、掲示板に乗れたら上出来と考えているので消し。



キラーアビリティ
前走は、サウジのネオムターフカップ（G2）を使って2着。勝ち馬は、G1だと4着が最高の7歳馬。評価が上がるレースではない。成長力があまりなくて苦しんでいて、相手が強くなるとしっかり負けている。この相手に出遅れて後方からだと上位争いは厳しい。



ルージュエヴァイユ
前走の京都記念(京都2200m)は、後方中団の外で追走。直線で外に出したが、加速に遅れて追いかけるだけで0.7秒差8着。10kg増で先を見据えた仕上げだったかもしれないが、全くいいところがなかった。

エプソムCでは大外から奇襲の先行策がハマったが、府中牝馬Sで好走できるように緩めの流れで広いコースでトップスピードの速さを問われるレースの方がいい。ロングスパート戦も対応できるが、今回の条件だと中団やや後ろの外で追走に脚を使って伸びを欠きそう。内枠に入っていい位置が取れたりしたら怖さがあったが、この枠だと上位争いは厳しいと判断した。



エピファニー
前走の小倉大賞典(小倉1800m)では、出た形で中団やや後ろの外で追走。内でロスなく走って4番手に上がって直線へ。直線で脚が止まった馬を差して1馬身差で勝利。

セルバーグがハイペースで逃げる縦長の展開で、折り合いが課題のこの馬には最高の展開。4走前に勝ったケフェウスSもハイペースだった。折り合いを気にしないでいい流れでないと力を出し切れていない。今回ハイペースになるか可能性が低くて、相手も強いので消し。



リカンカブール
前走の中山金杯(中山2000m)は、前有利の展開を2列目最内から直線に入るところでスムーズに外に出しての勝利。最高にレースに合うレース運びをしていた。前走のような展開になっても、この馬より速い上がりを使える馬が多い。ここは相手が強い。



カテドラル
買うなら小倉しかない近走成績で、前走小倉で0.8秒差7着。現状の力を出し切っても、この相手では厳しい。



■ 参考：過去5年の中央競馬GⅠ成績
※全て公開した予想。


23年：24戦 6的中（回収率151.7%）
22年：24戦 5的中（回収率 94.8%）
21年：24戦 2的中（回収率131.2%）
20年：24戦 5的中（回収率151.6%）
19年：24戦10的中（回収率195.6%）