凱旋門賞に出走予定の有力馬を紹介する『有力馬ＣＨＥＣＫ』。全４回の連載で、初回は史上最多の凱旋門賞３勝目を目指すエネイブル（牝６）を取り上げる。

　◇

　エネイブル　英国産、英＝Ｊ・ゴスデン、牝６、父ナサニエル、通算１８戦１５勝（うちＧＩ１１勝）

　史上初の凱旋門賞３連覇がかかった昨年は２着。好位から早めに抜け出し、離れた外からヴァルトガイストに差されてしまったが、負けてなお強しといえるレースだった。

　今年初戦の英ＧＩエクリプスＳは慎重にレースを進めすぎた印象もあり、逃げたガイヤースを捕らえられず２着と、デビュー以来初の連敗を喫したが、次走の英ＧＩキングジョージＶＩ＆クイーンエリザベスＳを楽勝。続いて一昨年同様、凱旋門賞へのステップに選んだ英ＧＩＩＩセプテンバーＳも圧勝した。

　エクリプスＳ前に陣営は年齢を重ねて調整が難しくなっているといったことを口にしていたが、セプテンバーＳでは早めにセーフティーリードを取りながらも、Ｌ・デットーリ騎手がゴール直前までしっかり追っていたのは大一番へ最高の状態で出したいという執念の表れだろう。

　レース史上、６歳以上の馬の優勝は１９３２年のモトリコ（牡７）しかいないが、エネイブルクラスの馬が６歳以降も走ること自体がまれ。引退レースで史上最多３勝目を飾る可能性は十分ある。

この記事はいかがでしたか？

 (8)