とにかく目立つのは牝馬の強さだ。2008年以降、馬券に絡まなかった年は一度もなく、10勝、2着6回、3着8回という高値安定の成績。牡馬がまったく走らないというわけではないが、馬券を検討する際に牝馬を重視したほうがいいことは疑いようがない。ステップ別では、近2走内に韋駄天ステークスを使われていた馬の活躍が顕著。韋駄天ステークスが創設された2014年以降は、同レースで1ケタ着順だった馬が、毎年欠かさず馬券に絡んでいる。条件を満たす馬の出走があれば、必ずマークしておきたい。舞台となる新潟芝1000mは直線コースを使用。距離は短いながらもスピードだけで押し切るのは難しく、最後までしっかりと脚を伸ばせることが肝要となる。（各種データ、原稿は本年のレース発走前のものとなります）

【人気】
別表の平均配当を見ると、単勝842円、馬連1,976円、3連単70,987円。堅すぎず、それでいて荒れすぎないという感が強い。目立っているのが2桁人気の苦戦で、2008年以降未勝利、2着1回、3着4回と低調な成績。対照的に中穴である5～9番人気は、毎年のように複勝圏内に食い込んでいる。ゆえに、効率良く好配当ゲットを目指すならば、5～9番人気を積極的に狙うに限ると言えよう。

【脚質】
脚質については、基本的には前優勢。ただし、通常の短距離戦と大きく異なるのは、上がり3F上位馬が非常に強いということ。2008年以降、上がり3F1～2位馬が【9.3.4.18】という成績を残しているように、長くいい脚を求められるレースであることは間違いない。さすがに後方に置かれるようなタイプは厳しいが、中団～好位から速い上がりを繰り出せそうな馬は、しっかり押さえたほうがいいだろう。

【枠順】
明らかに外枠優勢。特に差が大きいのが単勝回収率で、レース創設以来7枠は約200%、8枠は150%超という素晴らしい結果を残している。対照的に不振なのが1枠だ。2001年以降、連対馬はゼロ。3着に食い込んだ馬も2頭だけという有り様で、とてもではないが狙いは立たない。不幸ながら1枠を引き当ててしまった馬は、評価を割り引くべきである。

【血統】
血統面については、系統で区分すると判別しやすい。近年は大系統ナスルーラ系の血脈を持つ馬の活躍が顕著で、2008年以降の3着以内馬の約4割を、父もしくは母の父にナスルーラ系種牡馬を持つ馬で占めている。なかでも、プリンスリーギフト系やボールドルーラー系など、スピード型ナスルーラ系の好走が多い。ほかでは、ストームバード系やヴァイスリージェント系など、スピード&パワー型のノーザンダンサー系種牡馬を父もしくは母の父に持つ馬の活躍が目立つ。とりわけ、現役時に米国で良績を残した種牡馬の相性が良いので、条件を満たす馬がいるかどうか目を光らせたい。