もはやレース名称の由来さえ分からなくなってしまったオールカマー。 All Comers 。元はアラブとか品種さえも問わず何でも来い、希望者は全員参加で行こぉーみたいなノリで創設されたレースだったはず。

１９８６年～１９９４年までは「地方競馬招待競走」として「地方最強馬」が唯一ＪＲＡ所属馬に挑戦できる的なレースとして他のレースにはない異様な盛り上がりのあるレースだったのだが、多くの地方馬が普通にＪＲＡ競走に出走できるようになってからは、その価値が急落。格付けこそＧ３→Ｇ２に上がったのだが、今や何の変哲もない普通の重賞になってしまった。オールカマーってどういう意味だっけ。

当時「地方最強馬」がＪＲＡ所属馬に挑戦できるレースはジャパンカップもあったのだが、そっちは日本のエースが世界を相手に戦うＧ１。たとえ「地方最強馬」が出てきても、それが目玉にはならなかったからね。（芝、ダートの違いはあれど）通用するかどうか瀬戸際のところとして、中山芝２２００ｍのハンデＧ３は絶妙のセッティングだったような気がする。

そんなこなんでＧ２になって以降のオールカマー、実は５８ｋｇ以上の実績馬を買っとけばＯＫみたいなお手軽レースだったりするのだが、今年は５８ｋｇ以上の馬が不在。これはちょっと難しいレースになってきた。

そんなオールカマーではあるのだが、近年の勝ち馬を見ると、「ザ・中山の馬」みたいなのが多い。２００７年～２００９年にかけてオールカマーを３連覇したマツリダゴッホは言うに及ばず、２０１２年ナカヤマナイト、２０１３年ヴェルデグリーンなどなど。単に中山で強いというだけでなく、中山以外ではあまり好走した記憶がない馬という、筋金入りの中山巧者だ。

難解なレースであるならば、そういう観点から攻めてみる手もアリか。ならば(４)ヌーヴォレコルトや(３)ショウナンパンドラは評価を下げて、(６)ロゴタイプ、(９)ミトラと(７)レッドレイヴン辺りをピックアップすることができそう。

その中でも、中山でＧ１を２つ勝っている(６)ロゴタイプはワンランク上の「ザ・中山の馬」。あまり目立ちはしないが、２４００ｍのダービーでもキズナから０．３秒差の５着には入っており、「瞬４平３消０」のラップギア適性値からも、決してマイラータイプではない。２２００ｍにも不安はない。

むしろ皐月賞後いまひとつな競馬が続いていたのは、平坦ラップのレースばかりを使われていたからかも知れないという推測さえ成り立つのだ。やや瞬発力の必要な中山戦、それこそスプリングＳや皐月賞と同じ条件ではないか。



※印や金額は発走の約１時間前に確定。それまでは変更の可能性があります。