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船橋ダート1600mを舞台に行われるマリーンカップは、TCK女王盃、エンプレス杯に続く、同年で3レース目となる牝馬限定の古馬混合ダートグレード競走。1997年の創設時から指定交流競走として施行されているが、今も昔も変わらずに地方所属馬がJRA所属馬に負けず劣らずの活躍を見せている。また、前年のJBCレディスクラシック勝ち馬が出走してきた際には相応の評価が必要となり、2012年ミラクルレジェンド、2015年サンビスタ、2017年ホワイトフーガの3頭が、いずれも貫禄の違いを見せつける鮮やかな圧勝劇を披露している(各種データ、原稿は本年のレース発走前のものとなります)。
※ 2011年を除く
過去20年(2011年を除く)で1番人気は【8.4.3.4】勝率42.1%・連対率63.2%・複勝率78.9%と安定した成績を残している一方、2017年ワンミリオンスと2020年パッシングスルーの2頭は掲示板外に敗れており、単勝1倍台の支持を集めた2018年クイーンマンボ、2019年アイアンテーラーも勝ちあぐねて2着になるなど、近年は精彩を欠くことが多い。ただし、過度な人気薄が1着になることは少なく、6番人気以下による勝利例は2005年トーセンジョウオーに限られる。2・3着も基本的には上位人気馬が中心となるが、2016年3着ダブルファンタジー(6番人気・単勝194.7倍)や2017年2着ララベル(6番人気・単勝46.0倍)のように、人気とオッズのバランスが悪い中穴の食い込みには注意すべきだろう(以下、文中のデータはいずれも2002年以降)。
◆人気別成績(過去20年)
人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1人 | 8-4-3-4 | 42.1% | 63.2% | 78.9% | 75.3% | 77.4% |
2人 | 4-4-4-7 | 21.1% | 42.1% | 63.2% | 65.3% | 78.4% |
3人 | 2-5-3-9 | 10.5% | 36.8% | 52.6% | 61.6% | 75.8% |
4人 | 3-3-3-10 | 15.8% | 31.6% | 47.4% | 185.8% | 79.5% |
5人 | 1-1-1-16 | 5.3% | 10.5% | 15.8% | 35.3% | 35.8% |
6~9人 | 1-2-4-65 | 1.4% | 4.2% | 9.7% | 49.2% | 63.8% |
10人~ | 0-1-0-57 | 0.0% | 1.7% | 1.7% | 0.0% | 21.0% |
マリーンカップが行われるダート1600mは船橋競馬場の外回りコースを使用。近年は逃げの手に出た馬が最後まで粘り込むような展開になりやすく、2018年アンジュデジールや2020年サルサディオーネはそのまま逃げ切り勝ちを収めている。勝ち負けとなる馬も4コーナー3番手以内、むしろ最初のコーナーを通過する段階で3番手以内にポジションを取っている場合がほとんどなので、とにかく先行力がないと話にならない。後方からの追い込みが決まった例としては2012年ミラクルレジェンドや2021年テオレーマを挙げられるが、前者は前年のJBCレディスクラシックの勝ち馬であり、後者においても同年の秋にJBCレディスクラシックを制するほどに躍進を遂げている。
◆脚質別成績(過去20年)
脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
逃げ | 6-2-1-15 | 25.0% | 33.3% | 37.5% | 234.2% | 88.3% |
先行 | 8-13-8-23 | 15.4% | 40.4% | 55.8% | 81.9% | 105.0% |
差し | 4-3-5-45 | 7.0% | 12.3% | 21.1% | 24.6% | 44.9% |
追込 | 1-1-1-76 | 1.3% | 2.5% | 3.8% | 3.8% | 21.6% |
不明 | 0-1-3-9 | 0.0% | 7.7% | 30.8% | 0.0% | 42.3% |
勝利数では6枠と7枠が最多となる6勝で並び、次点で2勝の2枠が続く。また、6枠においては勝率・連対率・複勝率のすべてにおいて最高値を記録している。7枠や8枠も好走率が高く、先行有利な脚質傾向からもスムーズに位置を取れる外目の枠順に分があると見て差し支えないだろう。一方で、近年は内ラチ沿いをロスなく立ち回った馬が台頭するシーンも目立ち、その筆頭が2016年に単勝194.7倍の人気薄ながら3着と健闘したダブルファンタジー。内枠は序盤で包まれるリスクがあるものの、脚質や展開次第では有利に働くことも覚えておきたい。
◆枠順別成績(過去20年)
枠順 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 1-0-2-16 | 5.3% | 5.3% | 15.8% | 8.4% | 92.1% |
2枠 | 2-1-1-15 | 10.5% | 15.8% | 21.1% | 44.2% | 23.2% |
3枠 | 1-2-4-16 | 4.3% | 13.0% | 30.4% | 13.0% | 55.7% |
4枠 | 1-2-1-23 | 3.7% | 11.1% | 14.8% | 6.7% | 18.9% |
5枠 | 1-3-1-25 | 3.3% | 13.3% | 16.7% | 61.3% | 43.0% |
6枠 | 6-5-3-22 | 16.7% | 30.6% | 38.9% | 47.2% | 58.3% |
7枠 | 6-2-2-26 | 16.7% | 22.2% | 27.8% | 174.2% | 67.5% |
8枠 | 1-5-4-25 | 2.9% | 17.1% | 28.6% | 8.3% | 74.3% |
地方ダートグレード競走のなかではJRA所属馬が1~3着を独占する機会が少なく、南関東所属馬を中心に地方所属馬が上位争いを繰り広げるケースも目立つ。2019年には川崎所属のラーゴブルーが、2007年トーセンジョウオー(船橋)以来12年ぶりとなる地方所属馬による勝利を飾っており、勢いそのままに翌2020年も大井所属のサルサディオーネがJRA所属馬を一蹴している。ただし、いずれも元JRA所属馬という経歴があり、地方でデビューした馬の優勝例となると2003年ラヴァリーフリッグ(船橋)まで遡らなければならない。
◆所属別成績(過去20年)
枠順 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
JRA | 14-13-12-34 | 19.2% | 37.0% | 53.4% | 121.1% | 81.6% |
地方 | 5-7-6-134 | 3.3% | 7.9% | 11.8% | 18.0% | 42.4% |
◆前走成績(過去6開催)
年 | 馬名 (着順) |
前走 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
レース名 | 距離 | 人気 | 着順 | |||
23 | 1 | ペルアア | 茨木ステーク | ダ1800 | 1 | 1 |
2 | レディバグ | コーラルステ | ダ1400 | 11 | 6 | |
3 | ナンヨーアイボリー | TCK女王盃 | ダ1800 | 5 | 5 | |
22 | 1 | ショウナンナデシコ | エンプレス杯 | ダ2100 | 1 | 1 |
2 | サルサディオーネ | エンプレス杯 | ダ2100 | 2 | 2 | |
3 | レーヌブランシュ | エンプレス杯 | ダ2100 | 3 | 3 | |
21 | 1 | テオレーマ | 豊前ステーク | ダ1700 | 4 | 1 |
2 | マドラスチェック | エンプレス杯 | ダ2100 | 3 | 3 | |
3 | サルサディオーネ | エンプレス杯 | ダ2100 | 6 | 2 | |
20 | 1 | サルサディオーネ | エンプレス杯 | ダ2100 | 6 | 11 |
2 | メモリーコウ | 仁川ステーク | ダ2000 | 4 | 12 | |
3 | スマートフルーレ | 甲南ステーク | ダ2000 | 1 | 3 | |
19 | 1 | ラーゴブルー | 東京シンデレ | ダ1600 | 1 | 1 |
2 | アイアンテーラー | TCK女王盃 | ダ1800 | 3 | 12 | |
3 | リエノテソーロ | ターコイズス | 芝1600 | 14 | 16 | |
18 | 1 | アンジュデジール | エンプレス杯 | ダ2100 | 4 | 1 |
2 | クイーンマンボ | レディスプレ | ダ1800 | 1 | 1 | |
3 | ヤマニンアンプリメ | コーラルステ | ダ1400 | 9 | 4 |