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京都金杯の追い切りが3日、東西トレセンで行われた。栗東では、2連勝中のドーブネがCWコースで軽快な脚さばきを披露。本格化の気配が漂う素質馬が、重賞初勝利に向けて好気配を振りまいた。美浦では、重賞2勝目を狙うアヴェラーレが坂路でシャープな伸びを見せつけ、サンスポ調教評価で最高の『S』を獲得した。
柔らかな脚さばきで駆け抜けた。リステッド連勝中のドーブネが栗東CWコースで躍動。動きを見守った武幸調教師は納得の表情でうなずいた。
「きょうは最終調整という感じ。寒い時期ですが、トラブルなくこられました」
馬場が閑散としてきた午前10時16分に登場。道中は折り合って、バランスのいいフォームでリズムを刻む。直線で仕掛けられるとグンと反応してラスト1ハロン12秒3(6ハロン83秒4)をマークした。
前走後は在厩で調整。「ここに合わせてやってきたわけではなく、年末もずっと乗ってきて、問題なく来たのでこのレースへ。いい状態で出られると思ってもらって大丈夫です」と語った。
一昨年12月にオープンに昇級したが、勝ち切れないレースが続いた。ところが、昨秋から1600メートル戦に矛先を向けると連勝。ともに先行して押し切る危なげない内容で、本格化を感じさせた。「マイル適性はあるけど、距離だけが勝因ではない。スムーズに競馬ができているのが大きい。夏にしっかり休ませて、じっくりやってきて、成長が追いついてきたのが良かったと思います」と分析する。
今回はキャリア初となる京都芝マイルが舞台。「開幕週のきれいな芝はいいと思いますし、舞台は特に問題ないです。スムーズな競馬ができるかどうかです」と話した。
オーナーはスマホゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』でおなじみの藤田晋氏。2021年5月の千葉サラブレッドセールで、同セール史上最高額の4億7010万円(税抜き)で落札され、話題となった。デビュー前から大きな期待を背負っていただけに、師は「重賞を勝った馬よりハンデが重い(58・5キロ)のがどうかですが、勝たせたい」と力を込める。軌道に乗った素質馬が、初笑いを決める。(増本隆一朗)
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