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イギリスのロイヤルアスコット開催、2日目のメーンに組まれたGIプリンスオブウェールズS(芝10ハロン)が17日(日本時間18日未明)に、アスコット競馬場で9頭(10頭立てで確定もカリフォルニアクロームが出走取消)で争われ、パトリック・スマレン騎手騎乗の1番人気フリーイーグル(アイルランド=ダーモット・ウェルド厩舎、牡4歳)がザグレーギャツビーとの接戦を制して優勝。GI初制覇を果たした。勝ちタイムは2分5秒07(良)。
日本から挑戦した昨秋の天皇賞馬スピルバーグ(美浦・藤沢和雄厩舎、牡6歳)は、クリストフ・スミヨン騎手とのコンビで出走。中団の外を追走して、直線も懸命に前との差を詰めにかかったが、あとひと伸びが見られず6着に終わっている。
レースは横一線のスタートからゲーロショップが先手を取り、クライテリオンが2番手を追走。フリーイーグルも好位につけ、スピルバーグは中団の外めを手応え良く進んだ。逃げ馬不在でスローと思われたが、ゲーロショップはほどよいリズムを刻んで直線へ。抜群の手応えで好位を追走していたフリーイーグルが抜け出すと、馬群を割って伸びてきたザグレーギャツビーが猛追する。スピルバーグも離されることなく大外から伸びようとするが、伸び切れない。ゴール前は粘るフリーイーグルにザグレーギャツビーが肉薄。きわどい写真判定に持ち込まれたが、わずかにフリーイーグルが短頭差しのぎ切り、素質馬が待望のGI制覇を成し遂げた。3着には早めに進出したウエスタンヒムが入っている。
勝ったフリーイーグル(Free Eagle)は、父ハイシャパラル、母ポリッシュトジェム、母の父デインヒルという血統のアイルランド産馬。通算成績は5戦3勝で、GI初勝利となった。昨秋の英チャンピオンS以来となる実戦だったが、早くから人気に推され、その評価が間違っていないことを証明した。今後は愛チャンピオンSを目標に進められる見込み。