今週の重賞は、芝とダートの短距離戦。根岸Ｓ、シルクロードＳともに、前走、距離を延ばして（１番人気）３着に敗れた素質馬が、距離を戻して巻き返しを狙うという構図になっている。

ただし“巻き返しを狙う”とは言っても、実はモーニンにしても、ビッグアーサーにしても、実は重賞未勝利だったりする。距離の壁とは別に、単に“重賞の壁に敗れた”と考えることも可能なだけに、その辺り無暗に飛びつくのも考えものだろう。何せモーニンにしても、ビッグアーサーにしても、前走敗れた馬（どちらも２着）と再度対戦することになるのだから。

面白いのはその２頭、前走でモーニン＆ビッグアーサーを破ったタガノトネールとダンスディレクターが、どちらも２番人気に収まりそうなところ。タガノトネールにしても、ダンスディレクターにしても、べつに今回の距離が不得手というわけではないので、むしろこれらのほうが狙い目という見方も可能になってくる。

しかしそれでも、シルクロードステークスは(16)ビッグアーサーを推して行く。なぜなら、(16)ビッグアーサーの前走負けは間違いなく距離の壁だと考えているから。それがあると思ったから前走（１４００ｍで）は印を落としたのだし、ラップギア適性値「瞬０平４消４」のサクラバクシンオーなんて、１２００ｍ以外では用ナシだとさえ考えていた。

とはいえ、阪神カップの結果は瞬発戦決着を小差の３着。改めて能力のある馬だと認識させられた。今まではテンのスピードがある割に悠長に構える競馬が気に入らないという面もあったのだが、陣営もその辺りは感じていたようで、今回は鞍上にＭ．デムーロを配しての積極策を明言。控えても“瞬発力で勝負する馬”ではないのだから、短距離はワンペースでガーッと行かせれば良いのですよ。



※印や金額は発走の約１時間前に確定。それまでは変更の可能性があります。