毎年３月、なぜか毎年この時期に集中して施行される中山芝１８００ｍ重賞。中山記念、中山牝馬Ｓに続いて、今週のフラワーカップとスプリングステークス。その４重賞が２０日程度の中で施行され、その次はおそらく来年３月の中山記念になるはずだ。過去２０年以上さかのぼっても変化のない、不思議なコース設定である。

すでに重賞を勝っているような馬は、先のチューリップ賞やフィリーズレビューを目指すため、実績馬不在、混戦ムードのイメージが強いフラワーカップだが、実際のところ過去１０年勝ち馬のうち７頭は２勝馬だったりする。

いや、過去２６年、１９８７年までさかのぼっても、５頭しかいない。いわゆる「２勝以上の馬だけ買っとけば儲かるレース」ってヤツか？　出走頭数自体は「１勝馬」のほうが圧倒的に多いのに。

まぁそういった意味では（数少ない）実績馬がキッチリと結果を残しているレースと言えるのだろう。２００９年１１番人気１着のヴィーヴァヴォドカは別だが、２０１０年３番人気１着のオウケンサクラ、２０１１年５番人気１着トレンドハンター、２０１２年６番人気１着オメガハートランドに２０１４年３番人気１着のバウンスシャッセ、この辺りはちょっと人気の薄い２勝馬だった。

そういった観点から、ここは２勝馬から入ることが予想の肝と考えるているのだが、今年はその２勝馬が５頭も出走。(１)アルビアーノ、(３)ノットフォーマル、(９)ティーエスクライ、(10)ホワイトフーガと(12)ディアマイダーリン。さてどこから入るべきか。

話は変わるが、同じ中山芝１８００ｍの重賞でも、条件ごとに傾向がハッキリと出ている辺りラップギア的には面白い。中山記念は道中引き締まった流れの持久戦になりやすく、牝馬限定の中山牝馬Ｓとフラワーカップはスローからの瞬発力勝負になりやすい。そして３歳牡馬中心のスプリングＳは再び引き締まった流のレースに。

ということで、フラワーカップは瞬発力を重視。とは言っても、後方一気が通用するレースでもなく、ある程度の位置に付けられる馬という条件がつく。２勝馬の中からそれに該当しそうなのは、(１)アルビアーノと(10)ホワイトフーガの２頭か。

ただしラップギア適性値「瞬１平２消０」(10)ホワイトフーガのような平坦適性優勢の勝ち馬は過去１０年で１頭しか勝っておらず（２００６年キストゥヘヴン）、「瞬０平３消０」の(３)ノットフォーマルと共にその点は減点。ここは(１)アルビアーノで勝負としてみたい。



※印や金額は発走の約１時間前に確定。それまでは変更の可能性があります。