年明け早々、京都の金杯に(６)エアスピネルが出走。サトノダイヤモンドやマカヒキとともに、前年のクラシック戦線を賑わした明け４歳のトップホースだ。ただしそのハンデは５６．５kg止まり。過去の金杯、トップクラスの４歳馬は５７kg、５８kgを背負っていた例もあるのだが、この斤量を恵まれたと見るか、それとも不安材料と見るべきか。

実際のところ、ハンデ戦というのはデータを取ってみるとハンデの重い馬のほうが勝率、連対率、回収率も良く、ハンディキャッパーの付けたハンデというのはそれなりに信憑性性があるものだと思われる。だからといってハンデの重い馬だけ買っておけばプラスになるという話でもないのだが。

とくに近年は６０ｋｇのハンデを背負うような馬もサッパリ見かけなくなったのだが、ちょっと調べてみるとサラブレッドでは１９９５年マリーンＳ(ＯＰ)のゴールドマウンテンが最後なのかな。もう２０年以上前じゃないか。１９９５年末にアングロアラブ（という品種）のＪＲＡ競走が終了したのに合わせた感じだろうか。

アラブと言えばアキヒロホマレが６７．５ｋｇを背負って芝１２００ｍで５馬身差圧勝したり、７０ｋｇを背負って単勝１．３倍で楽勝したりということもあっのだが、記憶に残っている中では、サラブレッド最重量はアンドレアモンとダイナレターのハンデ６２ｋｇかな。芝ならバンブーメモリーとスルーオダイナの６１ｋｇで。

…とか思ってパラパラと調べてみると、サラブレッドの最重量勝利記録は１９７０年にヤシマナシヨナルが地方で記録した７６ｋｇであるらしい。しかもコースレコードで勝ったとか(笑)　すごい時代もあるものだ。

ともかく、ハンディキャッパーに敬意を表している以上、(６)エアスピネルの５６．５ｋｇというハンデはどうにも気にかかる。重賞１勝馬だから５７ｋｇは付けられないという見方もあるのだろうが、この斤量で圧勝なんかされた日にゃハンディキャッパーの面目も丸つぶれなじゃないか？

たしかに自分的にも(６)エアスピネルは上位ではあるが１番ではないという程度の評価。２歳時に連勝した１６００ｍという距離に戻してどうかというところだが、(６)エアスピネルはラップギア適性値「瞬３平０消０」の瞬発馬。瞬発馬は距離に融通が利くはずなので、１６００ｍでも３０００ｍでもそんなに変わらないんじゃないかと。

それよりも注目は１歳上の(12)ミッキージョイではないかと睨んでいる。どうも体質が弱かったようで、休み休みにしか使えず、５歳馬なのに１０戦のキャリア。明らかに体調が不十分だったレースを除けば、ほぼ完璧な成績にも見えるほどの好素質馬だ。

それに加え、元を正せばあのキタサンブラックと同じ新馬戦でデビューしてキタサンブラックと差のない競馬をしていた馬（２着）。そこを勝てていれば４歳春にはドゥラメンテやリアルスティールと並び称されていた馬かも知れない。

とくに近走、秩父特別（１０００万下）、江の島特別（１０００万下）と市川ステークス（１６００万下）の勝ち方は、どれもかなりのハイレベル。これはいよいよ本物かと思ったところでの重賞挑戦だ。これだけ間隔を詰めて使えるのはほとんど初めてのことであり、もう狙うならここしかないでしょ。ハンデは５５ｋｇなのだけど。