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JBCクラシック(交流GI、ダ2100メートル)が3日、金沢競馬場で行われる。注目は3連勝で帝王賞を制したテーオーケインズ(牡4)。管理する高柳大輔調教師(44)=栗東=に、ひと夏を越しての成長などを聞いた。 (取材構成・増本隆一朗)
--名古屋城S(OP)、アンタレスS(GIII)、帝王賞と3連勝
「ゲート入りを渋ったり、ラチに頼ったりといろいろ癖のある馬でしたが、精神的に成長して、解消してきた結果だと思います。帝王賞は万全の状態で臨むことができましたし、強いメンバーを相手に、内容のある勝ち方。力を持っていることを改めて確信しましたね」
--夏場は放牧。成長は
「体は若干、増えて帰ってきましたね。徐々に筋肉が成長し、線の細いシルエットが、がっちり。馬の体質が強くなりました。精神的にも、どっしりしてきて動じなくなりました」
--10月27日の最終追い切りは、栗東坂路を単走で4ハロン53秒7-12秒4。9月末に入厩して入念に乗り込まれている
「馬なりで持ったまま上がってくる形。調教は動きます。21日の追い切りをしっかりやって、体が締まってきました。状態は上がってきていて、仕上がったといえると思います」
--今年は金沢競馬場で開催。舞台適性は
「すごく心配ですね。地方競馬場の中でも金沢は特に特殊だと思います。距離が2100メートルで、小回りで2周するコース形態など、とにかく初づくし。逆に言えばここを対応できれば、どこでも対応できるという自信がつくと思います」
--テーオーケインズの強みは
「雨だろうが、晴れていようが関係なく、馬場に左右されません。どんな展開にも対応できますし、崩れない安定感が魅力。どこでも力を発揮してくれるところです」
--厩舎初のGIホース。まだ4歳で夢も広がる
「テーオーケインズで(人馬ともに)明るい未来を切り開いていきたいですね。さらなる飛躍につなげたいです」
■高柳 大輔(たかやなぎ・だいすけ) 1977年6月7日生まれ、44歳。北海道出身。ノーザンファーム勤務、競馬学校を経て2003年10月に厩務員となり、同年11月から調教助手、17年に調教師免許を取得し、翌年3月に栗東で開業した。1日現在、JRA通算70勝、重賞はテーオーケインズで21年アンタレスS(GIII)、帝王賞(交流GI)を勝っている。兄・瑞樹は美浦所属の調教師。
■JBC(ジャパン・ブリーディングファームズ ・カップ) 米国のブリーダーズカップを参考に、ダート競馬の祭典として2001年に創設。地方競馬場の持ち回り開催を基本とするが、18年はJRAの京都競馬場で行われた。第1回から実施されているクラシック、スプリントの他、11年にレディスクラシック、20年に2歳優駿(前記3競走とは別に当面は門別で開催)が創設され、現在は2場4競走で実施されている。
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