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阪神競馬では土曜にチューリップ賞が行われる。昨年の覇者ソウルスターリングの半妹シェーングランツが、阪神JF4着からの巻き返しを図る。昨年より馬体のボリュームが増し、順調に調整を重ねている。桜花賞(4月7日、阪神、GI、芝1600メートル)に向けても、弾みをつけたいところだ。
迫力を増した姿に、逆転への意気込みがうかがえる。阪神JFでダノンファンタジーの4着に敗れたシェーングランツが、ビルドアップして帰ってきた。
「体が大きくなった。体重は20キロぐらい増えているかな。以前は体を持て余していたけど、(馬体が増えても)それがなくなってきたよ」
全休日明けの26日に坂路を4ハロン61秒1-14秒8で駆け上がった。その様子に藤沢和調教師の表情が緩んだ。デビュー時に482キロだった馬体重は、一戦ごとに減って4戦目の阪神JFでは466キロに。今回は回復したどころか、デビュー時以上の体になり、動きも「前走の後も在厩のままで調整しているけど、調教の走りはいいね」と、順調な調整に満足そうだ。
阪神JFは不運な面もあった。(4)番枠だったため外がずっと壁に。広い馬場の外めに持ち出せないまま直線に入って、馬群を縫うように追い上げたが、外から勢いよく加速した上位馬には及ばなかった。「少しゴチャゴチャしたところがあったけど、最後はいい脚だったし、内容としては悪くなかった」と、調教師は悲観していない。
姉ソウルスターリングは阪神JFを制して、このチューリップ賞もV。ここまでの戦績は姉に及ばないが、父がフランケルからディープインパクトになり、成長力という点で違うはずだ。
「春のクラシックを乗り切るだけの体力が付いてきたからね。どれだけ(阪神JF上位馬と)差が詰まっているか、楽しみだよ」
逆転に期待を込める藤沢和調教師。ひと回り大きくなったシェーングランツが、この春は女王の座を奪い取る。 (柴田章利)
★チューリップ賞の特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載