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17日に、来年いっぱいでの引退を発表した世界的レジェンドのランフランコ・デットーリ騎手(52)。その衝撃の報道は日本の騎手にも伝わった。
中でも、同じイタリア出身のミルコ・デムーロ騎手(43)は、「引退は悲しいね。彼は母国イタリアのヒーローだけではなく、世界のヒーローだから」と惜しんだ。
「52歳だけど、いま見てもみんながすごいと思うくらいだし、50代じゃない感じ。30年ずっとトップジョッキーのレジェンド。特にこの3~4年はエネイブルやパレスピアなどがいて、彼にとっていいシーズンだったと思う」と年齢を重ねても活躍を続ける姿を評価したうえで、「でも、彼自身は満足していないんじゃないかな。本当ならもっともっと乗りたいと思っているはずだよ」と心中をおもんぱかった。
デットーリ騎手は引退後について明言していないが、デムーロ騎手は「引退してものんびりするような人ではないし、話がうまくて盛り上げ上手。いろんな仕事が待っていると思うよ」と分析。さらに「今年の春、ドバイに行ったとき、僕は少し体重を落としたくてジムに行ったんだ。すると、先に彼が来てトレーニングしていた。50代になっても体を鍛えて、本当にプロスポーツマンだと思った。僕はイギリスに行って彼の結婚式にも出席したよ」とエピソードを語った。
報道を受けた18日に中山メインのディセンバーSを快勝したデムーロ騎手は、「僕にとっては母国の大先輩。短期免許で来日したときはずっと僕の家に宿泊していたよ。兄貴のような存在でしたね。弟のクリスチャンとも仲が良かった。来年もどこかで一緒にレースに乗れればいいな」とラストイヤーを迎えるレジェンドとの〝共演〟を願っていた。