ラップギアコース適性値【瞬９平１消０】に近い比率の馬が有利
番馬名　　　【ラップギア】瞬発指数
01レッドベル【瞬２平２消０】１０６
02ノースブリ【瞬２平３消０】１０８
03サリオス　【瞬３平３消０】１１３
04ダノンザキ【瞬２平１消０】１０９
05レイパパレ【瞬５平３消０】１１５
06ポタジェ　【瞬４平６消０】１１３
07キングスト【瞬４平０消０】１０７
08キングオブ【瞬３平５消０】１０５
09ジャスティ【瞬６平１消０】１１１
10ハッピーア【瞬１平３消１】　９６


3歳トップクラスは総じて菊花賞(GI)を目指すべきという風潮も近年は薄れ、それにともなって毎日王冠(GII)が3歳トップクラスの秋復帰初戦となるケースも増えてきました。2010年辺りからの、急激な3歳馬の出走増加。むしろ3歳馬が1頭も出走しない今年はレアケースと言えるのかも知れません。

さて、3歳馬と言えば3歳時に このレースを圧勝している(３)サリオス思えば このレースから苦難の道のりが始まったと思います。2年前の当時は「菊花賞に行くべき」としながらも、破格の54kgで出られるならコントレイルとの対戦よりも「毎日王冠一択」と述べて◎を打ちました。結果は言わずもがなの圧勝。そりゃそうです、コントレイルがいなければナリタブライアンの再来とも言われていたであろう逸材（朝日杯、皐月賞、ダービーの着差的に）。それが重賞未勝利馬並みの3歳54kgで出られるのだから銀行レースにもほどがあるという話でしょう。

ただ、ここが勘違いのモトになったのか？　次走マイルチャンピオンシップには驚かされましたね。結果ではなく、出走自体に。もうその時から「サリオスはマイラーではない」と言い続けてきたのですが、同馬にとっての悲劇は陣営が「マイラーではないのか？」と使ってきた2021大阪杯が特殊不良馬場になっていたことでしょう。この馬は重は空っ下手であるはずで、そこでまるで不甲斐ない４角脱落の大敗。このレースをもって陣営は「サリオスはマイラー」と断定してしまったのだと思われます。

２歳時にマイル戦を３連勝していることがサリオスマイラー論の根拠なのだと思いますが（距離を延ばして連敗）、ラップを見ると分かる通り、２歳のマイル（基本スロー）と 古馬のマイル（ハイペース耐性が必須）は、まるで違うものです。

当然のごとく マイルＧ１ではスピード不足（スピードの絶対値の違い）に悩むことになり、今年春には あろうことか１２００メートル挑戦（しかも重馬場）。まさしく目を覆いたくなるような惨状でした。

何度でも書きますが、たとえばコントレイルが居ない世界での(３)サリオスは朝日杯フューチュリティＳではハイペースを先行して、それでいて追い込み馬たちを突き放す圧巻の勝ちっぷり。皐月賞では１９９４年ナリタブライアンに匹敵する３馬身１／２の圧勝を見せ、ダービーでは混戦の２着以下を尻目に後方から大外を通ってのまったく危なげなしの５戦５勝。能力的には それぐらいの馬であるはずです。

能力ではなくレース選択で辛酸を舐めさせられてきた(３)サリオスが、久々に使われるマイル（１６００メートル）以上の距離。ここで買わずにどこで買う？　というぐらいの話ですよ。(３)サリオスがマイル戦に出走するたびに「サリオスはマイラーではない」と定型文を書いてきた２年間でしたが、マイル以下ばかりを使われての指数１１３なんてものではなく、１２０前後の馬だと見込んでおりますので。


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※【ラップギア】とは、各レースラップのラスト４ハロンのみに注目した適性分析です。ＪＲＡ発表のラップタイムを一定の公式に当てはめ、誰でも簡単に算出することができます。数値が大きければ良いというものではなく、コース適性値と“比率”の近い馬が有利だと考えられます。

※　瞬発指数は、“走破タイム”を一切考慮せず、ラップタイムを一定の公式に当てはめて算出した競走馬の能力値です。数値は全階級に対しての絶対値であり、下限70～上限130辺りだと考えられます。競走馬の能力は変動相場であり、１走ごとに変化します。