長距離に分類されるダート重賞、シリウスステークス。近年このレースは、３歳馬の“古馬に対する力試し”の場となっている。この時期の３歳馬は「準オープン」では苦戦の傾向にあるのだが、オープンまで突き抜けている馬は別と考えても良い。

このシリウスステークスにしても、軽ハンデを生かして３歳馬の好走が目立つレースではあるのだが、今年の(４)キョウエイギアは３歳馬としては初めての５６ｋｇを背負うことに。(４)キョウエイギア自身、５６ｋｇは背負い慣れた斤量ではあるのだが、人間で言えば１７歳ぐらいの時期、古馬（人間で言えば２５～３５歳）との差は、まだもう少しあるはずだ。



現在の施行条件になってから９年が経過したのだが、阪神ダート２０００ｍという特殊な条件のためか、このシリウスＳは古馬５００万下（の平均）と同等クラスの、緩い流れ（超スローペース）になることが多い。

そのため、ダートとしては稀有な、超瞬発力勝負の重賞となっている。人気どころでは、ラップギア適性値「瞬１平２消１」の(４)キョウエイギアや「瞬２平６消１」の(９)アポロケンタッキー、「瞬０平７消２」の(11)ミツバ辺りは少し割り引いて考えるべきかと思う。

もうひとつ特徴として挙げられるのが、ハンデの重い実績馬が苦戦の傾向にあること。トップハンデはもちろん、ハンデ５６．５ｋｇ以上の馬が軒並み沈んでいるのだ。一昨年初めて５６．５ｋｇ以上の馬が勝ったのだが、その成績は（現施行条件になってからの）過去９年で３１戦【１-６-４-20】、勝率３％の単勝回収９％と散々。

ということで、狙いたいのはハンデ５６ｋｇの瞬発系である「瞬４平３消０」(１)マスクゾロと「瞬６平３消０」(８)ピオネロ。とくに(８)ピオネロは早くからダート向きのラップを見せており、もしダートに転向したら狙おうと考えていたのだが、芝で５～７番人気だった馬が、ダート転向初戦で１番人気。その次はオープン昇級初戦で即１番人気。オッズ的に二の足を踏んでいたら、アッサリと２連勝されてしまった悔しさがある。

ならば今回今度こそとも思ったのだが、それでもスローからの瞬発力勝負なら(１)マスクゾロか。５００万下勝ちの時点ですでにその片鱗は見せていたのだが、前走と前々走の瞬発戦は圧巻とも言える内容。持久力勝負になった場合の課題は大きく残っているだが、瞬発戦想定ならこのメンバーこの馬以外の本命はちょっと考えられない。



※印や金額は発走の約１時間前に確定。それまでは変更の可能性があります。
※適性値（ラップギア）や能力値（瞬発指数）について
http://lapgear.net/