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全日本2歳優駿の前哨戦となる兵庫ジュニアグランプリ。2歳初のダートグレードのエーデルワイス賞は、2014年~2023年までの過去10年で地方馬が7勝2着6回3着8回、JBC2歳優駿も地方馬が3勝2着7回3着6回と悪くない。しかし、3度目の兵庫ジュニアグランプリとなると、地方馬が1着2回2着2回3着4回と劣勢となる。
エーデルワイス賞で地方馬が活躍するのは、門別では牝馬の番組が充実していることもひとつの理由だが、秋になるとJRAではダートの1勝クラスが行われ、キャリアを積むことができるのが一番の理由だ。
キャリアを豊富に積んで大きな上積みが見込めない地方馬と、キャリアの浅い時点で2勝した中央馬の対戦図式になれば、後者に軍配が挙がることが大半。競走馬はキャリア5戦目くらいまで上昇力が大きいからだ。
実際に過去10年の中央の優勝馬を見ても、全て2勝馬である。2着馬も中央馬の場合は2勝馬で、1勝馬で2着だったのは、2017年のアスターソードと2020年のレディバグの2頭。ただし、2017年は中央のダート2勝馬の出走が優勝したハヤブサマカオーのみだった。
本命候補はやはり前走でダートの1勝クラスを勝利していた馬になる。2戦2勝馬で一度でも逃げて着差1.0秒差以内だった馬は、2014年のキャプテンシップ(1番人気・6着)、2016年のネコワールド(3番人気・6着)、2022年のトレド(1番人気・競走中止)とことごとく敗れているが、それらを除く前走1勝クラス勝ち馬の過去10年の成績は、【7・4・2・0】と複勝率100%となる。
1着の該当馬は、2015年のサウンドスカイ、2017年のハヤブサマカオー、2018年のデルマルーヴル、2019年のテイエムサウスダン、2020年のデュアリスト、2021年のセキフウ、2023年のイーグルノワール。2着の該当馬は、2016年のハングリーベン、2018年のオルトグラフ、2019年のメイショウテンスイ、2023年のサトノフェニックス。3着の該当馬は、2019年のファシネートゼット、2020年のゼンノアンジュだ。
さらに2022年に5番人気で2着となったスペシャルエックスのように、デビューから距離1600m以下では連対を外したことがない馬で、前走で地方馬限定重賞を逃げて連対した馬も活躍。過去10年の成績は【1・1・1・0】と複勝率100%だ。1着の該当馬は2016年のローズジュレップ、2着の該当馬は2022年のスペシャルエックス、3着の該当馬はプライルードだ。
最後に穴馬候補を紹介しよう。このレースは前走で中央の1勝クラスで連対した馬が敗れることによって、高配当が発生している。前記に紹介したキャプテンシップ、ネコワールド、トレド以外にも、2016年に前走で逃げて1勝クラスを2着したゲキリンが2番人気で4着に敗れている。
特に2014年はキャプテンシップの凡走によって、馬複3万2290円、3連単60万3300円の大波乱となった。中央の2勝馬が凡走した場合には当然波乱になるが、その場合には地方馬がよく穴を開けている。2014年にワン、ツーを決めたのも浦和のジャジャウマナラシ(7番人気)と門別のオヤコダ(6番人気)だった。
また、2016年は芝のレースで2勝し、このレースが初ダートだった1番人気のアズールムーンと前記のゲキリンが5着、4着に敗れ、勝利したのは門別のローズジュレップ(6番人気)だ。これらの共通項は、地方のオープン以上のレースで連対実績があることと、前走で3角2番手以内のレースをしていること。そういう地方馬の一発には注意したい。
まとめるとこうなる!
●本命候補
・前走で中央の1勝クラスを勝利した馬(キャリア2戦馬で一度でも逃げている場合、着差1.1秒差以上で勝てなかった馬を除く)。
・前走、地方馬限定重賞で逃げて連対した馬(1600m以下戦では、全て2着以内が共通項)。
●穴馬候補
・地方のオープン以上で連対実績がある馬(前走で3角2番手以内が条件)。
●危険な人気馬
・前走1勝クラスで連対のキャリア2戦馬(一度でも逃げて着差1.0秒差以内だった馬が対象)。