メニュー
ダートの祭典、JBC4競走が4日、佐賀、門別の2競馬場で行われる。中央競馬の東京本紙予想担当の内海裕介記者は、メインのクラシックで日本テレビ盃を快勝したウィリアムバローズを本命にした。小回りコースを味方に逃げ切るとみた。一方、大阪本紙予想担当の斉藤弘樹記者はウィルソンテソーロに◎。自在性を生かして最後に差し切るとみた。
「♪知~らない街を~」と言えばジェリー藤尾さんの名曲『遠くへ行きたい』だが、記者だってこの3連休は佐賀にも、米国・デルマー競馬場にも行きたかったのが本音だ。もちろん、現実は茨城の美浦トレセンでお留守番。仕方ない。こうなったら住めば都ならぬ、もうかれば都、の意気込みで遠方から大的中を目指すとしよう。
JBCクラシック。◎はウィリアムバローズ。
本場の米・ブリーダーズカップでのフォーエバーヤング以下の奮闘の熱気も覚めやらぬ中、本日は九州で初めて、砂の祭典が開催される。知らない街を味方につけられるニュースターを見いだすことこそ、競馬場持ち回り制GⅠの醍醐味(だいごみ)だ。
ウィリアムバローズは佐賀競馬に初見参。細かい適性うんぬんは未知数になってしまうが、逃げ馬ながら決してゲートを出てからのダッシュ力が鋭いタイプではないだけに、外からかぶされずに進出可能な外めの⑨番枠は悪くないはずだ。直線の短さを味方にウシュバテソーロの追い上げを封じ込めた前走(船橋・日本テレビ盃)は、3着メイショウハリオにちゃっかり1秒1もの差をつけており、小回りを舞台にしたひとり旅なら、相当うるさい存在となっていい。
ダート界は冬場がオンシーズン。それだけに主力級はこの時期に始動するシナリオも描けるのだが、こちらはしっかりと前哨戦を使われているのも好感が持てるところ。知らない街をぶらりと逃げ切り-、そんな決着を描いてみたい。
○は韓国遠征帰りながら気配良好なウィルソンテソーロ。勝ち切るのは難しそうな印象だが、安定感は屈指。
▲は佐賀記念が強かったノットゥルノ。こちらは使われてよくなる傾向で、休み明けがどうかだけ。(内海裕介)
きょうは佐賀のJBC競走を現地で取材する。好メンバーがつどったJpnⅠの3レース連続開催、そして自身初となる佐賀競馬場に胸を躍らせて、九州に向かいたい。
メインのクラシックは◎ウィルソンテソーロのJpnⅠ初制覇を目に焼き付ける。3連勝の勢い十分で挑んだ昨年は5着とGⅠの壁にはね返されたが、一線級にもまれた経験がその後の飛躍につながった。続くチャンピオンズCでは後方から鋭く脚を伸ばしてレモンポップの2着。東京大賞典では一転、ハナを切ってウシュバテソーロの半馬身差2着に踏ん張った。
今年は勝ち星こそ挙げられていないが、初の海外遠征となったドバイワールドCで4着に奮闘。帝王賞、コリアCでともに2着とトップレベルの舞台で好走を続けており、地力強化は明白だ。
何と言っても最大の武器は自在な脚質。展開に左右されることなく自分のリズムに合わせたポジション取りから、ラストはしっかりと脚を使うことができる。ここは先手が濃厚なウィリアムバローズを目標に置き、レースも進めやすい。1年間の成長を見せつけ、悲願のタイトルを奪取する。(斉藤弘樹)