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【留守杯日高賞・レース概要】
水沢競馬場のダート1600m戦で争われる重賞競走。岩手競馬ではかつてアングロアラブの重賞として「日高賞」が行われていたが、新たに2001年に「(留守杯)日高賞」という名称で創設された。同競走の第1回はこの年となっている。2004年に現在の「留守杯日高賞」となった。
2001年の創設時から3歳牝馬による重賞競走として実施されている。2004年は東日本・九州地区交流競走として、2005年からは地方競馬全国交流競走として行われ、他地区所属馬も参戦可能に。2010年にGRANDAME-JAPAN・3歳シーズンに指定された。岩手競馬で重賞格付け制度が始まった2016年時点ではM2に格付けされていたが、2018年にM1に格上げされた。
上位3頭には、8月11日(日)に盛岡競馬場で行われるひまわり賞(オークス)への優先出走権が付与される。今年から当レースとひまわり賞、OROオータムティアラの3競走が岩手競馬における3歳牝馬3冠競走として確立されることになった。本競走はその1冠目にあたる。
【留守杯日高賞・検討のポイント】
6年続けて他地区からの遠征馬が勝利しているレースで、今年も2戦2勝と底を見せていない南関東からの刺客・エレノーラに注目が集まりそうだ。ただし課題も多く、あやめ賞を使われた地元岩手勢も含め、他馬の出番も十分に考えられる。
【留守杯日高賞・出走馬概要】
エレノーラ
南関東・川崎所属のタリスマニック産駒牝馬。地元の川崎では2戦2勝で、いずれのレースも2着以下に1秒以上の差をつけて逃げ切り勝ちを決めている。豊富なスピードが最大の武器となっている。
地力は高そうだが、長距離輸送、水沢の馬場、右回りコースと初物づくしであり、こうした点がマイナス材料にならないかが気になるところだ。
ミヤギシリウス
エレノーラに対抗格としては、同じ南関東勢ではなく、地元・岩手のこの馬に目を向けてみたい。トライアルレースとなっている前走・あやめ賞は、昨年から3月の実施となっており、地元馬にとっては留守杯日高賞での勝利を目指すのに十分なレース間隔を確保できるようになった。冬期のオフシーズンによる休養から叩き2戦目でのレースとなる分、南関東勢に対抗できるだけのコンディションを整える条件は揃ったと考えていいだろう。アニマルキングダム産駒。
ファーマティアーズ
南関東から遠征する馬の中で、エレノーラ以外に注目したいのが、ルーラーシップ産駒のこの馬。大井所属。通算成績は7戦2勝だが、そのうちの1勝は佐賀競馬場への長距離輸送を克服してタイトルを掴んだフォーマルハウト賞で、今回は佐賀よりも輸送距離が短い水沢でのレースだけに、遠征競馬で再び主役の座に浮上する可能性もある。2走前のユングフラウ賞、前走の桜花賞(いずれも浦和)より相手関係が楽になっている点にも注目したい。
上記以外では、前走・あやめ賞2着のカリフィアに注目が集まりそうだが、エレノーラと同型の逃げ馬である点が不安材料となりそう。むしろ同3着のレッドオパールのほうが展開次第で漁夫の利を期待できそうだ。