新女王の誕生だ。２番手を進んだ１番人気のアイコンテーラーが、４コーナーで先頭に立つとグランブリッジに４馬身差をつけてＶ。初ダートからわずか３戦目、重賞初制覇をＪｐｎⅠで飾った。

「強くていい競馬をしてくれました。キックバックを嫌がるそぶりをしていたので、２番手の外につけました。スムーズに運べましたし、道中の手応えも良かったです。テリオスベルに並びかけられたらさらに突き放してくれました」と武豊騎手の負傷により代打騎乗となった松山騎手は笑みを浮かべた。

管理する河内洋調教師はこれがうれしいＧⅠ＆ＪｐｎⅠの大レース初勝利。「状態は良かったですし、好位から流れに乗って砂をかぶらず思い通りの展開でした。入れ替えた砂の対応が大丈夫かなと思いましたが、問題ありませんでしたね。最後は祈っていました」と振り返った。

今後については「これで選択肢が広がりました。まずは馬の状態を見て考えます」とトレーナーは話しており、新星の動向が注目される。（垣見耕平）

■アイコンテーラー　父ドゥラメンテ、母ボイルトウショウ、母の父ケイムホーム。栗毛の牝５歳。栗東・河内洋厩舎所属。北海道新ひだか町・畠山牧場の生産馬で、馬主は中西浩一氏。戦績２２戦６勝（うち地方１戦１勝）。獲得賞金１億９３７３万２０００円（うち地方６０００万円）。重賞は初制覇。ＪＢＣレディスクラシックは河内洋調教師、松山弘平騎手ともに初勝利。馬名の意味は「コンピューターで用いられる記号＋冠名」。

◆モレイラ騎手（グランブリッジ２着）「いいスタートを切って、流れも理想的だった。ただ、１頭強い馬に負けてしまった」

◆Ｍ・デムーロ騎手（アーテルアストレア３着）「スタートはいつもより出て徐々に位置取りを上げたけど、最後は思ったより伸びなかった」

◆御神本訓騎手（スピーディキック４着）「最後に脚を使ってくれたけど、この距離は少し長いかな」

◆江田照騎手（テリオスベル５着）「スタートはいつもより出たけど、他の馬も速かった。厳しい競馬だったね」

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