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【戸塚記念・レース概要】
1971年に創設された川崎競馬伝統の3歳馬による重賞競走。創設された当時は2000m戦だったが、現在は2100m戦となっている。南関東グレードはS1。優勝馬には10月1日(日)に盛岡競馬場で行われるダービーグランプリへの優先出走権が与えられる。
【戸塚記念・検討のポイント】
海外帰りのマンダリンヒーローと、同馬を前走の黒潮盃で破ったヒーローコールの2頭が、4戦4勝の遅れてきた大物ローアヴァンフレアの挑戦を受ける。ミックファイアという無敗の3冠馬が出現した今年の南関東3歳世代に、もう1頭スターホースとして肩を並べる馬が出現することになるのか、注目したい。
【戸塚記念・出走馬概要】
ヒーローコール
黒潮盃の勝利はサンタアニタトロフィー大敗後だった点、そして海外帰りのマンダリンヒーローに勝利した点で高く評価されるべきだろう。今回は昨年の全日本2歳優駿以来となる、川崎競馬場での戦いだが、鎌倉記念を勝利した実績もあり、コース替わりは全く問題とはならない。メンバー中でも実績はナンバーワンで、別路線から浮上してきた馬たちの挑戦を受ける形となる。
今回も森泰斗騎手が手綱を取るが、鎌倉記念優勝時は先月急逝した左海誠二元騎手が騎乗していた。同じ船橋所属の森泰斗騎手にとって、今回は左海誠二元騎手への想いを込めた一戦となるに違いない。
マンダリンヒーロー
渡米して、4月のサンタアニタダービーで2着に入り、翌月のケンタッキーダービーにも駒を進めた実績は南関東競馬の歴史に残るものとして評価すべきだろう。今回は帰国後の2戦目で上積みも見込めそうだ。川崎競馬場でのレースは初めてだが、アメリカで左回りコースを経験済みで、この点がマイナス材料になるとは考えにくい。今回は安藤洋一騎手とコンビを組む。
ローアヴァンフレア
前走のトライアル、芙蓉賞を勝って4戦4勝。今回は重賞初挑戦で、相手も一気に強くなるが、まだ底を見せていない点は大きな魅力と言えるだろう。前走は休養明けの一戦でもあり、その分の上積みにも期待したい。今回はこれまで騎乗してきた笹川翼騎手がナンセイホワイトに騎乗する為、和田譲治騎手と初めてのコンビを組む。
この3頭以外では、前述したナンセイホワイトに注目すべきだろう。東京ダービー(3着)当時、ヒーローコールとは0秒3差で、休養明けで人気を落とすようなら馬券的に面白い存在となりそうだ。芙蓉賞でローアヴァンフレアとハナ差の接戦を演じたコルドゥアンは、前走・黒潮盃での大敗(7着)が気になるが、2歳馬だった昨年は道営で重賞勝利もあり、地力に期待したい。
(文・菅野一郎)