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アナザートゥルース(船橋・佐藤太、騸9)はJRA所属時の2020年、ダイオライト記念を制覇した。翌21年も3着に入り、この舞台に高い適性を示している。転入後の前2走はともにギガキングの2着に敗れたが、実績ある距離に替わればJRA勢が相手でも引けを取らない。
この中間は疲れを残さないよう、砂の軽い内コースを併用しながら調整。調教にもまたがる佐藤裕太調教師は「使うたびに気合が乗ってきています。状態が上がるにつれて、特に背中の使い方が(半兄の)サウンドトゥルーに似てきました」とGⅠ級3勝を果たした兄を引き合いに出し、さらに「これまで乗ってきたなかでも上位の背中」と評価する。名門・川島正行厩舎で多くの名馬の調教を担当してきただけあって、言葉にも重みを感じる。
兄は追い込み一手だったが、アナザーは柔軟性があるのが強み。出入りの激しい展開が予想される今回は、それが大きな武器となるはずだ。力を要する馬場も「フットワークの違いで得意不得意が出る感じですが、この馬の走りには合っていると思います」と指揮官はプラスに捉えている。
もちろんJRA勢の層の厚さはトレーナーも熟知しているが「力を出し切れればチャンスはあると思います。地の利を生かして頑張りたい」と意気込む。休み明け3戦目で完調が見込めるだけに、〝もうひと花〟を咲かせる可能性は十分にある。(大貫師男)