デビューから5戦5勝、昨年末の全日本2歳優駿を5馬身差で優勝した(2)アランバローズが断然1番人気の様相。しかし、同馬はこの先のクラシックを見据えた始動戦。それもスタミナが不足する休養明けで距離延長、初めての1700ｍ。また、同馬はこれまでスピードの違いで逃げる競馬しか経験なく、いさ逃げられなかった場合の怖さがあります。気性的な脆さはなくとも、初めてのキックバックに怯むというのはよくある話。今回は逃げ馬ジョーロノが最内枠に入って逃げられない公算が高いとなると、3番手▲評価が妥当でしょう。

　そこで◎には、南関東に移籍し、距離が延びて台頭した(5)チサットを推します。特に前走の若獅子特別は内枠からしっかりハナを主張し、直線では一気に後続の差を広げて2着トランセンデンスに7馬身差の楽勝。今回は相手が強化されますが、勢いと順調さで逆転を狙います。

　○は、ハイセイコー記念ではアランバローズと1馬身半差（2着）、全日本2歳優駿ではアランバローズと5馬身（2着）の(7)ランリョウオー。アランバローズが不出走だった、前走の雲取賞は2着トランセンデンスに5馬身差の快勝。外枠からじわっと2番手に出し、直線半ばからどんどん差を広げての優勝でした。同馬にもレースを順調に使われている強みがあり、打倒アランバローズ候補の1頭です。

　あとは△に、前々走のニューイヤーＣで重賞初制覇を達成した(6)トランセンデンス。前々走は主導権争いが激化し、ジョーロノがピーズフラッグが先行勢をぶっ潰したことで展開に恵まれたことは確かです。しかし、今回もそうなる可能性は十分あります。前走の雲取賞は前が楽な展開に泣く形の2着でしたが、速い流れになれば上位争いに加われるでしょう。

　他では東京ダ1600ｍの新馬戦で緩みないペースを先行し、9馬身差の完勝を収めた(8)イグナイター。休養明けの前走は出負けして最後方からかなり折り合いを欠いて、向正面で一気に先頭。ただ、逃げ馬に抵抗されて2番手となり、直線序盤で脚がなくなって7着失速。キャリア不足が出てしまいました。今回は再び立て直されての一戦。素質が高い馬なので、まともなレースが出切れば十分チャンスがあるでしょう。

　さらに南関東の重賞では4戦して全て3着以内の(1)ジョーロノ。同馬はオーバーペースで逃げた6走前の鎌倉記念で3着、前走のニューイヤーＣでも2着。今回は同型アランバローズの出方ひとつでしょう。また、逃げ馬は厳しいレースをすることで、体力ついてステップアップしていくところがあるだけに、その辺りも警戒しました。

　他ではデビューから5戦3勝、3勝全てが逃げ切り勝ちの(4)ピースフラッグ。3走前の鎌倉記念、前走のニューイヤーＣはともにジョーロノをはじめとする先行勢が多数出走しており、それらと競り合ったためにペースが厳しくなって失速。もうジョーロノが相手では分が悪いことが証明されたので、思い切った待機策での一発を警戒します。

　最後に前走のハイセイコー記念までは、敗れた馬はアランバローズだけの(8)マカベウス。前走は3コーナーで他馬との軽い接触でハミが抜け、コントロールできなくなっての5着敗退。同馬も今回が始動戦で距離延長となりますが、キャリア4戦目で平和賞を優勝した素質馬だけに、警戒しました。