2歳ダートの頂上決戦、全日本2歳優駿。このレースは2歳チャンピオン決定戦らしく、先日の朝日杯ＦＳ同様に成長力が重要ポイント。近走で凡退が続いて成長力にやや疑問府がつく馬は、苦戦している傾向があります。つまり、高い能力を持ち、近走成績も良い勢いのある馬を狙うのが基本です。

　このレースで活躍しているのは、兵庫ジュニアグランプリの上位馬や北海道2歳優駿の上位馬。しかし、2017年にデビューから3連勝で兵庫ジュニアグランプリを逃げ切り勝ちしたハヤブサマカオ―がこのレースで10着大敗を喫したように、逃げ馬は苦戦の傾向があります。北海道2歳優駿を逃げ切り勝ちしたキメラヴェリテは、消してこそ馬券妙味でしょう。特に前走で逃げて強い勝ち方をした馬というのは、次走で凡走することが多いものです。

　よって、◎には、デビュー3戦目の前走・兵庫ジュニアグランプリで優勝馬テイエムサウスダンと0.2秒差(2着)の(10)メイショウテンスイを推します。テイエムサウスダンではなく、こちらを◎にしたのは、前走はスタート後に外から来られたことで包まれ、最後の直線まで進路確保ができなかったから。また、テイエムサウスダンよりもキャリアが浅く、大きな上昇力が見込めるのも理由です。

　○は、前走・鎌倉記念を記念を制して4戦4勝の(4)インペリシャブル。前走はアベニンドリームにクビ差まで迫られましたが、同馬は次走の北海道2歳優駿で2着したほどの馬。また、前々走の若武者賞で逃げて大差勝ちした後の一戦では、厳しいものがありました。今回はキメラヴェリテの出方が気になりますが、折り合いさえつけば、JRA馬が相手でも通用する能力はあります。

　▲は、1000ｍでデビューしたものの、距離を延ばして追走が楽になり、前走・ハイセイコー記念を制した(13)ゴールドビルダー。この馬は折り合いに問題なく、どこからでも動けるのが強み。それだけに内の馬の出方を窺いながら動ける大外枠は大きなマイナス材料ではありません。また、前走で1600ｍを経験している強みもあります。

　あとは△に芝でデビューしたもののダート路線に転向して2戦2勝の(1)アイオライト。ただし、今回は初めての1600ｍ戦となる点がどうか？　今回は最内枠である程度、積極的に出して行く必要性もあり、距離延長を意識した騎乗ができない可能性が高いので狙い下げました。

　他では、1400ｍの新馬戦圧勝、次走の1600ｍ戦も完勝の(3)ブリッグオドーン。休養明けで南関重賞の前走・ハイセイコー記念は勝ちに行く競馬で4着も、ひと叩きされての前進に期待しました。前走が重め残りだったあたりからも、体が絞れての上積みがあるでしょう。

　最後は目下3連勝で前走の兵庫ジュニアグランプリを制した(8)テイエムサウスダン。前走は前が有利な流れを逃げ馬の直後で流れに乗っての優勝。キャリアが豊富で大きな上昇力が望めないこともあり、ここは狙い下げました。また、今回は逃げ、先行馬が揃い、前走ほど楽な競馬ができない可能性が高いこともマイナス材料です。