川崎競馬場のナイター競走の名称「スパーキングナイター」より由来して名付けられたスパーキングレディーカップ。昨年こそ3歳馬牝馬は不出走でしたが、例年は、関東オークスやユニコーンSで上位の結果を出した3歳馬牝馬が、初めて古馬牝馬と激突する舞台です。

　JBCレディスクラシック連対馬などの女王クラスの馬が不在の年ほど、関東オークスの連対馬が上位人気に支持されますが、3歳牝馬は関東オークスを大目標とするだけのことはあり、取りこぼしが多いのも事実。過去10年で関東オークス馬が優勝したのは、2009年のラヴェリータのみ。2着も2013年のサマリーズのみで、斤量が軽いからと言って、無暗に飛びつくのは危険です。

　それよりも、近3走以内にJRA古馬ダートのオープン特別に出走し、連対実績があった馬の活躍が目立ちます。それらの過去10年のこのレースでの成績は、【2・3・0・0】。1着の該当馬は、2010年・ラヴェリータ、2014年・サウンドガガ。2着の該当馬は、2009年・クィーンオブキネマ、2011年・トーホウドルチェ、2015年・サウンドガガです。

　これはJRAオープン特別のレベルが高いこともありますが、前記したように3歳牝馬は関東オークスを目標にすることや、女王クラスの馬が本気で勝ちに来ないのも理由です。かしわ記念や帝王賞など、前走で牡馬相手のG1を目標にした後だったり、休養明けでぶつけて来たりで凡退するケースが目立っています。それに今年は新興勢力ばかりです。

　しかし、前走で地方を使われている馬よりも、中央で時計の速いダートで、スピードのあるレースをしている馬のほうが優勢の傾向があるので、今回の◎には(4)ファッショニスタを推します。この馬は前走のJRAオープン・天保山Ｓで2着でした。また、昨秋のJBCレディスクラシックの3着馬であり、前々走の播磨Ｓで圧勝時と比べても前走指数を下げているので、今回は休養明けをひと叩きされての前進が見込めるでしょう。

　○は、4走前よりダート路線に転向して上昇一途の(11)ゴールドクイーン。この馬は前々走のJRAオープン・ギャラクシーＳを勝利し、休養明けの前走・かきつばた記念でも完勝でした。今回では休養明け好走の反動が出る可能性もありますが、ダートでは底見せ切っていないので、対抗評価としました。

　▲は、昨年のTCK女王盃の勝ち馬であり、4走前・柳都Sも正攻法の競馬で完勝の(7)ミッシングリンク。4走前はアースコネクターと(2)サルサディオーネが競り合ってペースが上がり、ミッシングリンクはやや展開に恵まれたのは確か。しかし、この馬がマークした指数はオープンレベルのもの。今年復帰してからは、しばらく不振でしたが、立て直されて2戦目の今回は、この馬の本領発揮に期待します。

　以下特注馬として、3走前よりダート路線に転向して上昇一途の3歳馬(1)マドラスチェック。この馬が勝利した前々走の鳳雛Ｓは、リワードアンヴァルとはクビ差ながら、3着馬につけた着差は8馬身差。前走の関東オークスでは、ラインカリーナには敗れたものの、3着馬には大差をつけているように、今年の中央3歳馬はハイレベル。今回でさらなる成長力を見せることができれば、ここも上位争いに加われるでしょう。

　あとは△に昨夏のＢＳＮ賞を逃げ切り勝ちした(2)サルサディオーネ。この馬は昨年暮れのクイーン盃のように2番手からでも可能ですが、逃げたほうがベストのタイプ。今回は○ゴールドクイーンがいるだけに逃げられない可能性が高いですが、前に行けるのは確か。近3走とも距離が長いこともあり大敗の連続ですが、マイル戦で巻き返しに期待したいです。ベストは1800ｍですが2100ｍよりもマイルのほうがいいと見ています。