昨年以降の実績が上位なのは、京都で行われるＪＢＣには目もくれず、南関東の強豪が集結した昨年のマイルグランプリを制したクリスタルシルバーと、JRAの準オープン・柳都Ｓで3馬身差の圧勝を飾ったミッシングリンクでしょう。

　しかし、クリスタルシルバーは、マイルグランプリ後がマイルグランプリで降したキャプテンキングに4連敗と不振。確かにキャプテンキング自身が強くなっている面もありますが、立て直されて3戦目の前走・川崎マイラーズでは、速い流れを外枠から早い地点で内目に入れて、ロスを最小限に食い止めて末脚勝負に徹しての3着は、勢いを失っていると受け取らざるを得ない内容でした。

　また、ミッシングリンクは転厩緒戦。坂路のない地方へ行くといきなり走らなくなる場合や、何か不安があるから地方へ行く場合もあるだけに、初戦から飛びつくのはどうか？

　よって、◎には、昨年の水沢の大レース・シアンモア記念の覇者(8)ベンテンコゾウ。この馬は船橋に移籍してオープンを3連勝。前走の川崎マイラーズは、オーバーペースで逃げるバンドオンザランの直後の外目でレースを進めて4コーナー先頭を狙ったものの、キャプテンキングに早めに交わされて失速。結果6着も悪い内容ではありませんでした。前走で厳しい流れを経験したことが、今回でのスタミナ強化に繋がると見て、中心視しました。今回は前走時よりも逃げ、先行馬が手薄なのも好ましいでしょう。

　○は、一昨年のJRAオープン・師走Ｓ(ダ1800ｍ)で逃げて4馬身差の圧勝を飾った(11)ディアデルレイ。この馬は一昨年ほどの勢いはないにせよ、長期休養明けの3走前・報知グランプリＣでも2着と善戦しているように、ハナへ行ければしぶとい馬。距離1800ｍくらいあったほうが逃げられやすいですが、今回はマイル戦で外枠ながら同型不在。ハナへ行ける可能性は十分あると見て、対抗評価としました。

　▲は、一昨年のこのレースの覇者で、昨年は2着の(6)リアライズリンクス。昨年のこのレース2着後はしばらく不振でしたが、立て直されて2戦目の今回は、変わり身に期待します。

　あとは△に末脚が安定したタイプの(5)トーセンブル。この馬は、強敵を目標にして動いて行く他力本願タイプのため、なかなか勝ち切れません。しかし、そういう馬だからこそ、堅実に走れるのが魅力。強豪相手のオープンでも馬券圏内に食い込めているだけに、さらなる相手強化でも警戒しました。

　他では、昨夏のスパーキングサマーＣでは、逃げ馬ウェイトアンドシーが逃げ切る展開をクビ差・2着まで迫った(10)モンドアルジェンテ。この馬は前々走・陽春賞でもウェイトアンドシーに逃げ切るかのペースを、差して勝ち馬△トーセンブルと0.3秒差(5着)。前走・皐月盃では二走ボケを起こしての6着大敗も、休養明け3戦目の巻き返しに期待します。

　最後に、前記した(8)ミッジングリンク。中央からの移籍緒戦ながら、主戦・左海騎手を配しているとなると、陣営はそれなりの手応えを感じている証拠。押さえておいたほうがいいでしょう。


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