マイルＣＳ南部杯は、通年、かしわ記念の連対馬が優勢。古くはブルーコンコルドやエスポワールシチー、そして近年はコパノリッキーやベストウォーリアが同年のかしわ記念を連対し、このレースでも活躍を見せています。こうなるとかしわ記念の本命は、コパノリッキーという流れが作られるのですが、ここは逆らってみたい一戦。

　コパノリッキーは、確かに地方のマイル戦では4勝4勝。昨年のマイルＣＳ南部杯、今年のかしわ記念ともに圧巻の内容でした。しかし、ハナを行こうとしても行けず、直線で追い出されてもジリジリ下がった今年のフェブラリーＳの内容が頂けません。確かに今年のフェブラリーＳは速い流れでしたが、かつてのコパノリッキーならばそういう流れでも対応できたはず。少なくとも一昨年のフェブラリーＳは、今年以上に速い流れを正攻法の競馬で勝利しています。東京大賞典からレース間隔が開いたぶんを差し引いても、素直に飛びつけません。

　よって、◎には、昨年のカペラＳをオーバーペースで逃げ切り勝ちした新興勢力(3)ノボバカラを推します。この馬は近走の芝のレースでも行きっぷりが良く、充実ぶりが窺える内容。距離延長が不安視されていますが、ユニコーンＳの連対実績などから、こなせると見ています。スプリンターズＳを除外されたことで、恐らく仕上がりも万全。現時点で7番人気と人気薄ですが、それだけにとても面白いです。

　○は、昨年のチャンピオンズＣの勝ち馬で、今年のフェブラリーＳでも3着の(14)カフジテイク。この馬は昨年のチャンピオンズＣで、4コーナーの外から追い上げて勝ち馬に0.2秒差まで迫ったように、スタミナ豊富なステイヤータイプ。マイル戦だと少々忙しいところがありますが、前走でダ1400ｍ戦のプロキオンＳを使われたことで、この距離でも追走が楽になるでしょう。

　▲は、内々を上手く立ち回ったとはいえ、今年のフェブラリーＳで2着の(2)べストウォーリア。その後のかしわ記念やさきたま杯ではひと息の成績が続いていますが、立て直されての今回は、巻き返しに期待しました。おそらく今回は逃げられるコパノリッキーを見ながら、内々で立ち回れる2番ゲートというのも好ましい材料です。

　以下特注馬として、今年のフェブラリーＳの勝ち馬(13)ゴールドドリーム。前々走のドバイワールドＣは、勝った馬がとてつもなく強いし、海外帰りの帝王賞では、アウォーディ―が3着に完敗したことからも7着凡退も仕方なし。得意距離のマイル戦で巻き返しを期待します。

　あとは△に今回のメンバーでは一番の実績馬(11)コパノリッキー。陣営のコメントどおり、今回はやや急仕上げ気味。昨年のマイルＣＳ南部杯とは異なり、あきらかに始動戦として使ってきている状況下で勝たれたら、年内で引退するのがもったいないくらい。今年のフェブラリーＳでも基調の低下が感じられただけに、個人的には押さえ程度の評価です。

　他では前走のプロキオンＳで、○カフジテイクを撃破した(9)キングスガード。この馬は決め手を生かす馬だけに、前走よりも距離が長くなることはマイナス。また、前走で自己ベストのPP指数をマークしている点でも好ましくありません。しかし、ここへ来ての地力強化は明らかなので、一応、印を回しました。