佐賀勢vsＪＲＡ勢。今年も佐賀勢にチャンストウライのようなダートグレード経験馬はおらず、馬券圏内のチャンスがあるのはＪＲＡ勢の5頭でしょう。そのうちどの馬を本命にして、どの馬を消すかのテクニックが必要とされるレースです。

　対戦図式は、実績ある高齢馬vs格下の5歳馬。実績ある高齢馬は昨年のダノンカモンの名古屋大賞典制覇を最後に、約1年以上勝ち星がない状況。逆に、格下の5歳馬は勢いがある状況。実績か勢いか、競馬ファンを困惑させるかのように、朝一番の時点では見事にオッズが五分していました。

　確かにこの選択はけして簡単ではありませんが、(8)マイネルクロップが前々走・初夢ＳでマークしたＰＰ指数が、昨年の佐賀記念を上回るもの(勝ち馬ランフォルセ)だったので、マイネルクロップの勢いに賭けてみたいです。マイネルクロップは、世間で“京都巧者”と謳われ、なぜだか同世代のリキサンステルスよりも人気がないのですが、平均ペースからラスト１Ｆで加速した初夢賞のマイネルクロップは、もう少しペースが上がっても対応できることを意味するもの。中京コースの前走・東海Ｓも、コパノリッキーが圧勝しただけで2着馬とは0.5秒差ですから、悪くはありません。クロフネ産駒で中距離重賞を初制覇するのはこの馬の可能性が高いので、この馬が◎です。

　○は昨年の名古屋大賞典の勝ち馬で、昨秋の日本テレビ盃でも2着の(5)ダノンカモン。この馬はかつて東京競馬場で行われた南部杯で2着など、マイル戦以下の距離で結果を出してきましたが、追走力が老いて、今は名古屋大賞典の結果どおりに中距離がベストになりました。前走のチャンピオンズＣは、相手が強かったのもありますが、超絶スローペースで大外枠と位置取りに泣いたのも事実。　今回の距離で今回ぐらいのメンバーならば、上位争いが濃厚でしょう。

　▲はディフェンディングチャンピオンの(12)ランフォルセ。佐賀記念勝利後は不振が続いていましたが、今回は立て直されての2戦目。好不調の波が激しい馬ではありますが、遡れば川崎記念2着の実力馬だけに軽視は禁物でしょう。

　△に昨年の佐賀記念はランフォルセの2着、名古屋大賞典でもダノンカモンの2着でしたが、大レースの帝王賞では3着入線するなど、実績はメンバー中でナンバー1の(9)ソリタリーキング。休養明けの前走・名古屋大賞典では速い流れを積極的に仕掛けて行ったために5着に敗れました。しかし、前走で厳しい流れを経験したことで、今回で粘りを増す可能性が高いです。

　また、ＪＲＡ勢から1頭消すとすれば、(2)リキサンステルスでしょう。ポルックスＳは差し、追い込み馬が上位を独占したレースだけに、5着という成績が信頼するに足りません。