4年前のこのレースの勝ち馬ナイキマドリードに、一昨年の2着馬トーセンアレス、そして昨年の勝ち馬セイントメモリーにＪＲＡの新興勢力が加わった一戦となりました。

　1番人気は前走サマーチャンピオンを楽々逃げ切ったエーシンビートロン。内枠の先行馬有利の浦和で、道悪のスピード勝負とくれば2番枠のエーシンビートロンは条件がハマっているようにも感じます。確かに中央の高性能を持ち合わせたエーシンビートロンならば、1番枠ナイキマドリードのハナを叩いて、わりと楽にハナを切れる可能性が高いでしょう。

　しかし、今回は前走から一転して前走ダ1200ｍ以下組が多く、先行馬が揃いました。また、2番目にテンが速いセイントメモリーが4番枠。普通に考えれば、エーシンビートロンに競り掛けていくでしょう。展開的にはその2列目が有利かと思いますが、エーシンビートロンやセイントメモリーに能力で対抗できる馬は数頭に限定されます。

　その候補がアドマイヤサガスとキョウエイアシュラの2頭であり、ＰＰ指数の能力最高値の高さから◎(9)アドマイヤサガスとしました。アドマイヤサガスは前走の北海道スプリントＣ勝ちの実績から1400ｍよりも1200ｍのほうがいいイメージがありますが、ＪＲＡで一番高い指数をマークしたのがＪＲＡのエニフＳ。テンがそれほど速くないこの馬はダ1200ｍだとスムーズに好位確保ができないので、どちらかといえば1400ｍのほうが向いているでしょう。前走のクラスターＣは前々走の北海道スプリントＣで自己ベスト指数をマークした反動によるもの。今回は巻き返しがあって当然でしょう。

　○はダート路線に転向して、芝では頭打ちだった準オープンを勝利した(5)キョウエイアシュラ。前々走のプロキオンＳでは10着に敗れましたが、着差は勝ち馬と0.4秒差。また、前走のＮＳＴ賞もハイペースの好位を追走し、しぶとく粘って4着に入線しました。この馬も今回のメンバーならば能力上位で、これまで序盤で置かれていたこの馬が好位で立ち回れたことに好感が持てます。今回も好位を確保できれば、上位争いでしょう。

　▲は昨年は5連勝目でこのレースを勝利した(4)セイントメモリー。今年の東京スプリング盃で復帰してからスランプが続いていましたが、前走のサンタアニタＴ勝ちで復活。スプリント路線で唯一、ＪＲＡ勢と互角に戦える地方馬です。

　あとは△に地力強化で目下2連勝の(2)エーシンビートロン。ただし、今回は前走よりも先行馬揃いで、マークされる立場のため、押さえあたりが適切かと思い狙い下げました。前走は立ち回り＆ローテーションが完璧で、自己ベスト指数を叩きだしているので、そのあたりも嫌いました。これで勝つようならスプリント界をリードする1頭になるでしょうね。