前回の北海道スプリントＣでは、◎アドマイヤサガスでけっこう自信があったのに、痛恨の“抜け”を食らいました。一番強いスノードラゴンの浮上も考えられましたけれども、スノードラゴンは高松宮記念が道悪の消耗戦となり、展開に恵まれて自己ベストのＰＰ指数をマークした直後の一戦。かなりの疲労度が予想され、単勝オッズ2倍もつかないとなるとハイリスク、ローリタンで、地方馬の3着浮上でホームランを狙うほうが面白いと判断したからです。

　スノードラゴンは、馬場を考慮してもハイペース気味に流れて前が自滅した北海道スプリントＣで追い込んで2着では･･･やはり不発と言わざるを得ない結果です。それも4着と大健闘した道営馬アウヤンテプイとは0.2秒差です。アウヤンテプイは、地方馬としては強いですが、交流重賞では少し足りない馬。この馬と0.2秒差ではスノードラゴンは相当ダメだったし、勝ったアドマイヤサガスも休養明けで全能力を発揮できなかったとも受け取れる反面、過信も出来ません。

　よって、◎には昨秋、ダート路線で起動に乗り、重賞のカペラＳでも1番人気に支持された(13)スイートジュエリーを抜擢します。カペラＳでは能力と枠順から迷いのない“消し”でしたが、案の定、時計勝負の外々を回って、見せ場のない9着でした。少なくともその時点では、重賞ではまだ足りない馬でした。しかし、その次走、ハイペース気味の流れを先行して、直線一旦先頭の勝ちに行く競馬で、勝ち馬スノードラゴンと0.2秒差、3着のジャニアリーＳがなかなかの好内容でした。このレースではアドマイヤサガスに先着しています。つまり、スイートジュエリーはローテーションや展開ひとつで、アドマイヤサガスに先着できるということです。

　今回のスイートジュエリーは、近走、芝のレースを使われて不発した後の一戦。実績のあるダート戦に変わること、芝のレースを使われたことでテンのスピードが強化され、この枠順でも好位につけられる脚はある可能性が高いこと、今回斤量52㎏であることなど、すべてにおいてアドマイヤサガスよりも条件がいいです。また、アドマイヤサガスは自分から動くとまだ脆いところもあるので、ある程度前で立ち回れて、好走条件も整っているこの馬を本命としました。

　○は一昨年のフェブラリーＳ2着馬で、昨年のカペラＳ、今年の根岸Ｓともに3着の(14)シルクフォーチュン。この馬はレース序盤で必ず置かれるので、展開がカギになりますが、前が崩れればほぼ上位争いに加わってこられる馬です。今回は休養明けの前走で芝を使われたことにより、いつもよりは前に着けられる可能性が高く、休養明け2戦目の上積みも見込めます。また、極端な脚質の馬ほど、全体の出方を窺える大外枠は好ましいので、中途半端な内枠よりは枠順に恵まれた感があります。

　▲は一昨年のクラスターＣ圧勝やＪＢＣスプリント勝ちなど、今回のメンバーでは一番実績のある(1)タイセイレジェンド。昨年の東京盃でも逃げて楽勝しました。この馬は逃げて一気にパフォーマンスを上げるタイプ。前で立ち回りたい馬にとっては絶好1番枠を引き当てましたが、この60㎏がどう影響してくるかが課題です。この枠順で出遅れたら前走のＪＢＣスプリント同様にほぼアウトですが、実績を考えると軽視も出来ない馬です。

　以下特注馬として、前記の(4)アドマイヤサガス。あとは△に前々走で準オープンを勝利した(9)サマリーズ。前走のプロキオンＳは自己ベスト指数をマークした後のダメージで凡走しましたが、折り合う競馬でそれなりの結果を出した前々走の収穫が大きく、ここも軽視禁物です。