兵庫ＣｈＳで世代ＮＯ.1のＰＰ指数をマークしながら、フェブラリーＳでは16番人気だったコパノリッキー。大舞台フェブラリーＳでは、ベルシャザールやホッコータルマエを破り、兵庫ＣｈＳ圧勝は、“風水のおかげ”ではないことを証明しました。

　しかし、フェブラリーＳは4Ｆ48秒0のスローペース。前が有利な展開で、うまく好位を取れたことも勝因のひとつでした。つまり、フェブラリーＳ一戦だけでは、ベルシャザールやホッコータルマエ、またそれらと互角に亘りあってきた古豪よりも強いとは言い切れないのです。これから強くなる可能性はありますが、勝負付けはまだまだすんではいません。

　よって、ダ1600ｍのフェブラリーＳでは好位を取ることが出来ずに泣いた、古豪の巻き返しを狙いたいです。◎は一昨年のＪＢＣクラシックの勝ち馬(7)ワンダーアキュート。この馬は昨年のＪＢＣクラシック2着、ＪＣダート2着、そして自ら逃げ馬を突きにいった東京大賞典でも3着でした。

　しかし、前々走のフェブラリーＳでは一昨年のＪＢＣクラシック以来、久々に馬券圏外の6着に敗れました。その敗因として鞍上が「外枠の競馬でした」と語っていたように、外から被されて動けなかったのも事実。4コーナーでは7番手から11番手までポジションを下げています。

　ワンダーアキュートは立ち回り上手なのでマイル戦でもある程度はこなせますが、マイル戦だと前走のかしわ記念のように序盤からおっつけていかないと好位は取れないので、本質は楽に追走できる中距離向き。大井2000ｍならば、ズムーズなレース運びができます。この距離ならば、打倒コパノリッキーがあっても不思議ではないのではないでしょうか。

　○は一昨年のＪＣダートの勝ち馬(2)ニホンピロアワーズ。確かにホッコータルマエを子供扱いしたあの頃の勢いはないかもしれませんが、前々走のダイオライト記念では正攻法の競馬で1着でした。また、この馬もフェブラリーＳでは外から被されて動けなかった一頭で、フェブラリーＳで8着は、近走の能力を決定づける着順ではありません。しかし、前走のアンタレスＳが斤量58㎏を背負っていたにしても、完璧な立ち回りで上位2頭に完敗だったので、基礎能力そのものに不安を感じて対抗までとしました。

　▲は今年のフェブラリーＳ、かしわ記念を連勝した4歳馬(7)コパノリッキー。フェブラリーＳは展開の後押しがあっての勝利でしたが、兵庫ＣｈＳでは大逃げで勝ち、かしわ記念では出遅れをロングスパートでリカバーする形で勝ちました。逃げても差しても良いとなると、一見、死角はないように感じます。しかし、大井の2000ｍ長い直線をフルに使えるコースであり、追走力不足のオジサン馬でも自慢のスタミナで活躍が可能な舞台。古豪も自分の力を発揮できる可能性が高いので狙い下げました。

　あとは△に3歳春以来のダート戦となった今年1月の川崎記念で2着と好走し、ダート適性の高さを証明した(9)ムスカテール。川崎記念で激走した直後のダイオライト記念は、速い流れを勝ちにいく競馬をしたこともあり、勝ち馬ニホンピロアワーズから1.9秒差の5着に敗れました。ダートの基礎能力(特にスタミナ面)では◎○▲に見劣りするのは確かですが、前走で芝を叩いてここを目標にしているようなので、ローテーションから警戒しました。