■中～外が有利の馬場

　佐賀は内ラチ沿いから4mの砂厚が14～15㎝。4mより外が11～13㎝。内が深く、外が浅いコース構造だが、外の砂厚でも南関東でもっともタフな船橋と同じくらいの深さである。実際に先週金曜日もスローペースなら中～外の先行馬が押し切り、ペースが上がれば中～外の差し馬が浮上するという具合だった。

　JBCスプリントは、前哨戦の東京盃で前半3F34秒2の超ハイペースを演出したエンテレケイアが不出走。内から(4)シャマルがハナを主張するか、押して外から(9)バスラットレオンがハナを主張する可能性が高い。何れにせよ、東京盃時よりもペースが上がらないと見ている。つまり、東京盃の差し勢はやや割り引きたいということだ。


■有力馬と評価ポイント

◎ (5)マックス

　2014年に6番人気で2着と好走したサトノタイガーや2020年に8番人気で優勝したサブノジュニアなど、このレースで穴を開けることが多いアフター5スター賞の連対馬。手前味噌ながら、前記の2014年と2020年は、このレースで前記2頭を狙って高配当を当てている。

　そして今年のアフター5スター賞も、逃げた勝ち馬のエンテレケイアが東京盃でオーバーペースの逃げを演出し、4着に粘ったようにそれなりのレベルにあった。本馬はここで好位の中目を追走し、最後の直線で外に誘導して同馬に1馬身1/4差まで詰め寄ったように、地力強化を感じさせた。

　前走の東京盃ではアフター5スター賞の疲れが出ると見て評価を下げたのだが、何と2着。前走では3番枠からまずまずのスタートを切り、押して2列目の最内を追走。3～4角でもペースが落ちていない中でキックバックを受けながら食らいついていく。直線序盤でエンテレケイアの外に誘導して進路が開くと、ラスト1Fで外のシャマルを制して先頭に立つ。そこを外から(11)チカッパに差されて半馬身差だった。

　前走はJBCの前哨戦Weekを前に、砂の入れ替えが実施された影響で内有利の馬場だったが、それを考慮しても前後半3F34秒4-37秒6のかなりのハイペースを勝ちに行って2着に粘ったことは評価できる。

　サトノタイガーやサブノジュニアと比べると、東京盃でやや走り過ぎた感はあるが、前走ではテンの速力が強化されており、明確な地力が強化が認識できた。今回は前走よりも展開が楽になりそうな点も好ましく、本命に推す。