本日の大井勝負レースは、ジャパンダートダービー

今年の特徴は、何と言っても逃げたい馬、先行してこそ持ち味が活きる馬が多いこと。

東京ダービー馬のミックファイア、兵庫チャンピオンシップの勝ち馬ミトノオー、そして、2連勝で臨むテーオーリカードに、青竜ステークスの勝ち馬の良血馬ユティタムと、有力どころが軒並み前に行くタイプ。

しかも、ミトノオー、テーオーリカードに至っては、逃げてこそ持ち味が活きるタイプで、是が非でもハナを切りたいところ

これらのことを踏まえると、ペースはかなり速くなる可能性がありそう。

そうなると、セオリー通りに考えれば、狙いは差せるタイプに定めたいところ

加えて、大井の中距離は、パワーやスタミナだけではなく、勝負どころでワンテンポ溜めて、終い脚を伸ばす、いわゆる「溜めて、切れる」脚が要求される馬場

過去3年のラップタイムを見てみると

2022年
12.2- 11.3- 12.0- 12.8- 12.8- 12.4- 12.7- 13.2- 12.2- 13.0

2021年
11.9- 11.2- 12.5- 13.3- 13.7- 12.9- 12.3- 13.1- 11.9- 13.1

2020年
12.2- 11.4- 12.3- 12.8- 12.6- 12.3- 12.5- 12.9- 12.7- 14.2

いずれの年もラストの600メートルから400メートルで一度減速して溜めを作り、一気に加速して切れ味を発揮するという側面が見てとれる。

「溜めて、切れる」
これを得意とするのは、何と言ってもサンデーサイレンス系

現に、過去5年間の内、2021年を除く4年で父か母父サンデーサイレンス系の馬が連対している。

唯一連対出来なかった2021年は、前半かなりの緩いペースになり、前々で押しきるパワー競馬の様相が強かったことによるもの

前に行きたいタイプの多い今回は、従来どおり「溜めて、切れる」脚を使えるタイプに有利と考える。

それを踏まえて、本日の注目馬を挙げたい。

【注目馬　オーロイプラータ】

前走の鷹取特別では、初めての古馬との対戦ながら、最後方から鮮やかに前馬を差し切るという見事なレース。

そもそも、この時期ダートにおけるの3歳と古馬では、一般的に3歳馬は体が成長途上ということもあり、古馬の方が有利

つまり、そのような状況の中で快勝したというのは、野球に例えるならば、高卒ルーキーの投手が、いきなり一軍の打者相手に三振の山を築き、鮮烈なデビューを飾ったようなもの

現に、過去5年で古馬混合の2勝クラスで勝利、もしくは連対してこのレースに臨んだ馬は3頭いたが、内、オメガパフューム、ダイメイコリーダの2頭が馬券圏内

オーロイプラータにも十分チャンスがあると言えそう。

血統的にも、父はリアルインパクトで、このレースと相性のよいサンデーサイレンス系、そして、母父はパワー、スタミナを補完する側面の強いノーザンダンサー系のシングスピールで、サンデーサイレンス系のスピード能力と切れを、ノーザンダンサー系のパワーで補完するという配合

一本調子のスピードで乗り切ることが難しく、スピード、切れとともに、ヨーロッパの起伏の激しいコースの中でスピードを持続させることができる様なタフさが要求される大井の舞台には、適した配合と見る。

有力馬の多くが前で競馬をしたいタイプであり、ペースが流れそうな今回は、展開的にもこの馬に向く流れになりそうで、なおのことチャンスはあるのではないか。

買い目は、オーロイプラータを軸に、このレース、サンデーサイレンス系と同様に、相性のよいロベルト系を母父に持つミックファイアや、前が崩れた時に無欲で差してくる可能性を考えて、ゴライコウやキリンジなどにも注目して組み立てていきたい