大井外回りの1800ｍは直線が長いため、外枠の馬は控えて向こう正面で徐々にペースを上げ、最後の直線で十分に差すことができます。このため逃げ、先行型が手薄だと、ペースが上がらずに前からの押し切りが決まることが多いのがポイント。

　そこで◎には、前々走で大井1800ｍのTCK女王盃を制した(7)マトラスチェックを推します。今年のTCK女王盃は、逃げてこそのクレイジーアクセルとサルサディオーネがペースを引き上げたために前半4F49秒4-後半4F52秒6のハイペースとなりました。しかし、マトラスチェックは3番手から3コーナー手前で前記2頭に並びかけ、直線で早め先頭に立つと、そこからしぶとく粘って、昨年のこのレースの覇者アンデスクイーンの追撃をハナ差凌ぎました。

　今回はTCK女王盃よりも逃げ、先行型が手薄。マトラスチェックの逃げも予想されるメンバー構成だけに、ここは前から押し切れると見て、この馬を本命としました。前走・ブリーダーズゴールドＣでは、スタミナが不足する長期休養明けながら、逃げて目標にされる苦しい競馬になったために5着に敗れましたが、それだけに今回でのスタミナ面の良化が見込めるでしょう。

　○は、デビュー5戦目で関東オークスを制し、古馬相手の前走・ブリーダーズギールドＣでも3着と好走した(15)レーヌブランシュ。この馬はキャリアの浅い3歳馬らしく、近走が充実。前に行ける強みもあるだけに、対抗評価としました。ブリーダーズギールドＣを制したプリンシアコメータは、ここでは一番の実績馬ではありますが、休養明け好走後の一戦となるうえに距離もやや短いため、レーヌブランシュのほうが面白いでしょう。

　▲は、初ダートの前走・桜島Ｓでは、人気薄の逃げ馬が3着に粘る展開を、中団からメンバー最速の上がりで差し切って勝利した(10)マルシュロレーヌ。初ダートでいきなり結果を出したのはダートでの素質が高ければこそ。当然、ダートに慣れてさらに前進する可能性もあります。しかし、今回は人気を背負う立場。前が有利の展開を意識して、早仕掛けして失速の危険性もあるので3番手評価までとしました。

　あとは△に3走前に2勝クラスを制し、前々走では3勝クラス・大雪Ｈを制した(4)シネマソングス。前々走はスローペースを利して3コーナーの外からじわっと位置を押し上げて先団、ラスト1Fで先頭に立つと、しぶとく押し切って勝利した(4)シネマソングス。前々走はハンデ52kgに恵まれたにせよ、なかなか見どころがありました。前走のブリーダーズゴールドＣは上位3頭に離されましたが、前々走で好走したダメージがあってのもの。もう少し着差は詰められるでしょう。

　他では一昨年は、ブリーダーズゴールドＣ・2着後にこのレースを制した(13)プリンシアコメータ。ただ、昨年は休養明けでブリーダーズゴールドＣで2着と好走した後、このレースで二走ボケでドボン。一昨年ほどの勢いがなく、今年も昨年の二の舞になりかねないので狙い下げました。また、昨年は前半4F51秒1-後半4F50秒3のスローペースだったので、楽に追走できましたが、本質的に1800ｍやや忙しいです。

　さらに一昨年のTCK女王盃では極端に馬場の内側が良い縦一列競馬を利して番狂わせの2着と好走し、その後しっかりと地力をつけた(9)マルカンセンサー。この馬は前々走の東京記念でも、先週の日本テレビ盃の3着馬・ストライクイーグルと0.4秒差(4着)。その後の2戦はひと息ですが、立て直されての今回は変わり身を警戒しました。

　最後にクレイジーアクセル、サルサディオーネらが競り合いながらレースを引っ張ったことで展開に恵まれたとはいえ、今年のエンブレス杯で2着と好走した(16)ナムラメルシー。この馬も本質的に11800ｍではやや距離が短いですが、今年1月のTCK女王盃では5着と善戦しています。展開の後押しがあれば、それくらいは走れるだけに、休養明け3戦目のここは警戒しました。


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