2011年度以降は地方馬の連対ゼロと、地方馬苦戦の傾向が続く帝王賞。近年は地方競馬もフルゲートになることが多く、どんどんメンバー質が高まってはいるものの、それでもトップクラスの対決となると、やはり中央馬が優勢でしょう。地方最強のモジアナフレイバーも昨年の東京大賞典では3着でした。

　その中央馬の中でも、今回◎にしたいのは、一昨年どんどん地力をつけて、ユニコーンＳから4連勝目でチャンピオンズＣを制した(2)ルヴァンスレーヴです。この馬はその後、球節炎、繋靭帯炎を発症し、1年5ヵ月にも及ぶ長期休養を余儀なくされましたが、前走のかしわ記念では、勝ちに行く競馬で5着。スピード面で衰えがないことを証明しました。ひと叩きされての前進に期待します。

　○は、ワイドファラオとアルクトスが競り合って、かなりハイペースに恵まれたとはいえ、前々走のフェブラリーＳを制した(14)ケイティブレイブ。前走のかしわ記念では、最短距離を立ち回りながら、最後ジリジリでしたが、G1の前々走を目標にした後の一戦で2着を死守した辺りに、この馬の地力が窺い知れます。

　また、この馬は3年前の帝王賞で出遅れて1着と結果を出すまでは、「一度も後半型の競馬をしたこともないのに、前へ行ってこその馬」と言われていましたが、明確に後半型の馬。4走前の川崎記念で8着大敗を喫したのは、休養明け好走後だったのもありますが、勝ちに行く競馬をしたからでしょう。実際に一昨年の東京大賞典や昨年の川崎記念でも終いの甘さを見せています。大外枠に入った今回で後半型の競馬ができれば、近2年よりも相手強化の帝王賞でも馬券圏内突入が期待できるでしょう。

　▲は、昨年のJBCクラシックの覇者であり、前走の川崎記念でも6馬身差の圧勝を収めた(6)チュウワウィザード。昨年の帝王賞ではオメガパフュームの2着に敗れたものの、シュテルングランツの大逃げで超ハイペースだったことを考えると、最内枠から2番手インティの直後を先行してオメガと0.2秒差のこの馬のほうが好内容。今回は5ヵ月の休養明けになりますが、無理に出して行く必要もない枠に入った今回は、この馬に期待します。

　以下特注馬として、国内では無敗の(8)クリソベリル。前々走のチャンピオンズＣはゴールドドリームとクビ差と際どいレースだったものの、3走前の日本テレビ盃では、3着ノンコノユメに8馬身差の圧勝。今回は休養明けで帰国初戦ですが、勢いある4歳馬だけに侮れません。

　あとは△に前々走の東京大賞典で勝ち馬オメガパフュームと0.6秒差(3着)の(1)モジアナフレイバー。前々走ではノンコノユメに先着を許しましたが、速い流れの内々を上手く立ち回ったノンコノユメよりも、この馬のほうが内容が上。4ヵ月の休養明けでも警戒が必要でしょう。


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