牝馬限定のダートグレードの中では、最長距離となるエンプレス杯。前走から距離延長となる馬が大半で、今回が初距離となる馬も多いために、例年、超スローペース。3コーナー先頭だった馬の過去10年成績は【3-5-3-0】(2010年、2015年は3角先頭馬が2頭)と、逃げ馬や早め先頭馬の活躍が目立ちます。

　よって、◎には、昨年のこのレースでは逃げて3着、牡馬が相手の中央のオープン・ＢＳＮ賞をも逃げ切り勝ちした(13)サルサディオーネを推します。このレースは、2011年のラヴェリータ、2014年のワイルドフラッパーのように、中央のダ1700ｍ以上のオープンで3着以内の実績があれば、まず、通用します。前走の川崎記念は7着大敗も、オールブラッシュに早めに捲られて苦しくなったもの。逃げ馬は大敗から巻き返すことが多いので、問題ないでしょう。

　○は、昨年のこのレースでは、ＴＣＫ女王盃で初重賞制覇を飾った後の一戦だったために、疲れが残り、6着大敗も、次走のマリーンＣでは強豪相手に4着と巻き返した(2)ミッシングリンク。また、前走の中央の1000万下では、ビスカリアを契り倒しているように、ここで通用する能力は十分。今回は6ヵ月の長期休養明けになりますが、有力でしょう。

　▲は、昨年のＴＣＫ女王盃2着、レディースプレリュードではプリンシアコメータにアタマ差2着に迫った(5)ブランシェクール。前々走のクイーン賞は出遅れて序盤で無理な脚を使って6着大敗。前走・ＴＣＫ女王盃は、内が極端に伸びる馬場状態で、内々を通ったＣ1クラスのマルカンセンサーが2着に食い込み、大穴を開ける中、外枠から終始外々を回って9着に失速したもの。巻き返しがあっても不思議ないでしょう。

　以下特注馬として、昨年のこのレースの2着馬であり、レディースプレリュードではブランシェクールとの接戦を制した(7)プリンシアコメータ。近2走は厳しい流れを先行したことを考慮しても負け過ぎですが、立て直されての変わり身を警戒しました。

　△に前走のＴＣＫ女王盃で、初重賞制覇を果たした(10)ビスカリア。前走は馬場のいい内々を走らせたにせよ、2着以下に5馬身以上も差をつけた点は十分に褒められるもの。前走で激走したダメージが心配ですが、侮らないほうがいいでしょう。

　あとはこのレースでよく穴を開ける前年のロジータ記念の連対馬(10)クレイジーアクセル。2009年のシスターエレキング、2013年のエミーズパラダイス、2017年のリンダリンだのように、特に4コーナー2番より前から押し切った馬は、前有利の流れに乗じて、このレースで一発やらかすことが多いので要注意。

　他では、前々走のロジータ記念を制した(1)クロスウィンド。前走の東京シンデレラマイルは、距離短く14着大敗も、立て直されて距離ベストの今回は巻き返しに期待しました。

　さらに初ダートの一昨年のＪＢＣレディスクラシックは12着大敗も、たった一戦だけでダート適性ナシと決めつけるのは早計の(3)キンショーユキヒメ。昨年の福島牝馬Ｓを勝利するなど、芝での素質の高さを警戒しました。

　最後に昨年のレディースプレリュードの3着、前走のＴＣＫ女王盃でも4着の(4)アルティマウェポン。前走は後方から馬場のいい内を通したのが好走要因にせよ、ここ3戦とも掲示板には載れているので押さえます。