浦和競馬場で定期的に行われるダートグレード競走のなかでは、唯一となる中距離戦。同時期にG1のチャンピオンズカップ（旧・ジャパンカップダート）が行われるため、JRA所属の一線級が集うことは少なく、地方所属馬も互角の戦いを繰り広げている。また、過去にはマキバスナイパー（2000・2002年）、スマートファルコン（2008・2010年）、ケイティブレイブ（2016・2019年）の3頭が2勝を挙げているものの、指定交流競走となった1996年以降に連覇を達成した馬はいない（各種データ、原稿は本年のレース発走前のものとなります）。

【人気】

1番人気が最多となる6勝を挙げているものの、4番人気も最多タイの6勝で並び、それに2番人気と３番人気が３勝で続くため、1～4番人気の上位人気馬であれば互角とみるべきだろう。なお、指定交流競走になった1996年以降で最も人気のなかった勝ち馬は、2001年に7番人気で勝利したレイズスズランとなっている。ほか、2001年マキバスナイパー（1番人気9着）、2009年スマートファルコン（1番人気7着）と連覇を狙った前年の勝ち馬が1番人気で凡走するジンクスも気になるところだ（以下、文中のデータはいずれも2003年以降）。

◆人気別成績（過去20年）

【脚質】

浦和記念は1周1200mのコースを約1周半するダート2000m戦。南関東の競馬場では最も直線距離が短いうえに、コーナーを6回もこなさなければならないことから器用さを問われる傾向にあり、先行有利が定説となっている。好走馬の大半が最後のコーナーを3番手以内で通過しているように、基本的には2周目の向正面でポジションを押し上げられないと勝ち負けを望みづらい。ただし、騎手の面々も小回りコースを意識するため、プレッシャーのかかる逃げ馬においては苦戦を強いられがちだ。

◆脚質別成績（過去20年）

【枠順】

6枠が最多となる6勝を挙げており、勝率および連対率でも最高値を記録。なお、複勝率においては隣枠の5枠が1位、6枠が2位となるため、総じて5～6枠が狙い目といえるだろう。一方で、1枠は勝ち馬を3頭出しているとはいえ、どちらかといえば不振傾向が強い。勝利した3頭のうち2頭も2008年スマートファルコン、2019年ケイティブレイブとなるため、1枠から勝ち負けを演じられればJpn1級の実力を裏付けることにもなりそうだ。

◆枠順別成績（過去20年）

【所属】

直近では2014年に南関東所属馬が1～3着を独占するなど、地方所属馬の台頭も少なくない。なお、地元浦和所属馬の好走例は、2008年3着クレイアートビュン、2014年3着トーセンアレス、2021年2着タービランスの3頭。また、2019年からフルゲート頭数が11頭から12頭に拡大されたことで、JRA所属馬の出走枠も4頭から5頭に増加していることを覚えておきたい。

◆所属別成績（過去20年）

【前走】

◆前走成績（過去6開催）