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牝馬限定の古馬ダートグレード競走としては最長距離を誇るダート2100m戦。奇をてらうような戦法が奏功することは少なく、タフな条件と相まって実力のある馬が強さを見せつけるレースになることのほうが多い。地方所属馬は2007年トーセンジョウオー(船橋)を最後に勝利から遠ざかっているが、その後も南関東所属馬を中心にコンスタントに2・3着に好走する活躍を見せており、近年においても2019年2着ブランシェクール(大井)、2020年2着ナムラメルシー(大井)の2頭は8番人気、2021年2着サルサディオーネ(大井)は6番人気と、馬券的な妙味が増している印象すらある。臨戦過程はTCK女王盃とクイーン賞が中心で、そこで好走していた馬はもちろん、上位人気ながら凡走していた馬の巻き返しにも気を配りたい(各種データ、原稿は本年のレース発走前のものとなります)。
※ 2012年を除く
過去20年(2012年を除く)、1番人気で4着以下に敗れた馬は2006年4着グラッブユアハート、2008年6着ラピッドオレンジの2頭しかおらず、馬券の軸に据えるには申し分のない成績を残している。一方で、1~3番人気の上位人気馬同士で1~3着となったケースは6回、人気順どおりに決着したことも2022年の一度しかないので注意したい。また、8番人気が伏兵に留まらない活躍を見せており、2006年ローレルアンジュが単勝83.1倍で勝利するほか、直近では2020年ナムラメルシーが単勝177.4倍で2着に好走して高配当の立役者となっている。ただし、9番人気以下は好走例がないので軽視すべきだろう(以下、文中のデータはいずれも2003年以降)。
◆人気別成績(過去20年)
人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1人 | 9-4-4-2 | 47.4% | 68.4% | 89.5% | 84.2% | 100.0% |
2人 | 2-3-5-9 | 10.5% | 26.3% | 52.6% | 40.0% | 65.8% |
3人 | 4-5-4-6 | 21.1% | 47.4% | 68.4% | 144.7% | 100.0% |
4人 | 2-1-1-15 | 10.5% | 15.8% | 21.1% | 51.6% | 31.1% |
5人 | 0-2-2-15 | 0.0% | 10.5% | 21.1% | 0.0% | 59.5% |
6~9人 | 2-4-3-67 | 2.6% | 7.9% | 11.8% | 184.2% | 75.3% |
10人~ | 0-0-0-60 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
エンプレス杯が行われるダート2100mは向正面2コーナー過ぎからスタートし、1周1200mのコースを1.3/4周することになる。川崎競馬場はコーナーの角度がきつくなっていることから器用に立ち回れる馬に分があり、逃げ・先行馬も息を入れやすい流れになることで簡単には前が止まらない傾向にある。ただし、牝馬にとって2100mがタフな条件であることに変わりはなく、2020年のように先行争いが激化すると一転して差し・追い込み馬がまとめて上位に台頭するので注意が必要だ。
◆脚質別成績(過去20年)
脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
逃げ | 2-7-3-6 | 11.1% | 50.0% | 66.7% | 343.3% | 202.2% |
先行 | 10-6-6-32 | 18.5% | 29.6% | 40.7% | 59.3% | 58.7% |
差し | 4-2-7-45 | 6.9% | 10.3% | 22.4% | 165.5% | 45.7% |
追込 | 1-2-1-80 | 1.2% | 3.6% | 4.8% | 8.8% | 21.7% |
不明 | 2-2-2-11 | 11.8% | 23.5% | 35.3% | 21.8% | 71.2% |
5枠と7枠が5勝タイで並び、勝率では5枠、連対率および複勝率では7枠が最高値を記録。一方で、大外の8枠が連対率・複勝率ともに最低値となるため、余程の実績馬でない限り過度禁物と見るべきだろう。また、勝率に着目した場合、上位から5枠、7枠、1枠、3枠の順に並ぶため、総じて奇数枠の1着付けを狙いやすくなっている。
◆枠順別成績(過去20年)
枠順 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 2-2-2-13 | 10.5% | 21.1% | 31.6% | 325.3% | 64.7% |
2枠 | 1-1-1-14 | 5.9% | 11.8% | 17.6% | 44.1% | 28.2% |
3枠 | 2-1-3-15 | 9.5% | 14.3% | 28.6% | 23.3% | 49.5% |
4枠 | 1-4-3-21 | 3.4% | 17.2% | 27.6% | 7.2% | 75.2% |
5枠 | 5-2-1-25 | 15.2% | 21.2% | 24.2% | 38.2% | 61.5% |
6枠 | 2-2-5-27 | 5.6% | 11.1% | 25.0% | 25.6% | 40.6% |
7枠 | 5-5-2-26 | 13.2% | 26.3% | 31.6% | 264.5% | 90.8% |
8枠 | 1-2-2-33 | 2.6% | 7.9% | 13.2% | 6.1% | 16.3% |
JRA所属馬が3着以内に好走しなかった年こそないものの、ほかのダートグレード競走と比較した場合に1~3着を占有する機会が少なくいことも特徴として挙げられる。地方所属馬は南関東所属馬が好走馬の大半を占めており、3着以内に好走した延べ16頭のうち8頭が船橋所属馬で、6頭が大井所属馬。2016年にJRA所属馬の出走枠が4頭から5頭へと拡大されてからも南関東所属馬の活躍ぶりは目にとまり、直近では2019年ブランシェクール(大井)、2020年ナムラメルシー(大井)、2021&2022年サルサディオーネ(大井)と4年連続で2着に好走している。
◆所属別成績(過去20年)
枠順 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
JRA | 15-12-14-42 | 18.1% | 32.5% | 49.4% | 58.6% | 70.0% |
地方 | 4-7-5-132 | 2.7% | 7.4% | 10.8% | 102.9% | 45.1% |
◆前走成績(過去6開催)
年 | 馬名 (着順) |
前走 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
レース名 | 距離 | 人気 | 着順 | |||
24 | 1 | オーサムリザルト | アルデバラン | ダ1900 | 1 | 1 |
2 | グランブリッジ | 川崎記念 | ダ2100 | 5 | 2 | |
3 | キャリックアリード | 兵庫女王盃 | ダ1870 | 5 | 4 | |
23 | 1 | グランブリッジ | TCK女王盃 | ダ1800 | 1 | 1 |
2 | ヴァレーデラルナ | TCK女王盃 | ダ1800 | 2 | 2 | |
3 | テリオスベル | 川崎記念 | ダ2100 | 7 | 4 | |
22 | 1 | ショウナンナデシコ | TCK女王盃 | ダ1800 | 4 | 2 |
2 | サルサディオーネ | 川崎記念 | ダ2100 | 5 | 9 | |
3 | レーヌブランシュ | TCK女王盃 | ダ1800 | 3 | 4 | |
21 | 1 | マルシュロレーヌ | TCK女王盃 | ダ1800 | 1 | 1 |
2 | サルサディオーネ | 報知グランプ | ダ1800 | 1 | 5 | |
3 | マドラスチェック | TCK女王盃 | ダ1800 | 2 | 4 | |
20 | 1 | アンデスクイーン | TCK女王盃 | ダ1800 | 2 | 2 |
2 | ナムラメルシー | 節分賞競走 | ダ1800 | 7 | 10 | |
3 | パッシングスルー | 愛知杯 | 芝2000 | 2 | 7 | |
19 | 1 | プリンシアコメータ | クイーン賞 | ダ1800 | 1 | 10 |
2 | ブランシェクール | TCK女王盃 | ダ1800 | 4 | 9 | |
3 | ビスカリア | TCK女王盃 | ダ1800 | 6 | 1 |