メニュー
年明け最初のJpn1競走として施行される川崎記念。ダート2100mは日本競馬における現行のダートG1・Jpn1競走のなかで最長距離を誇り、前年のチャンピオンズカップや東京大賞典に出走していたダート中距離路線の猛者たちが会することになる。ただし、そういったG1で上位入線を果たしていた実績馬たちが、近年は川崎記念をプレップレースとせずにフェブラリーステークスやドバイワールドカップに挑むことが増えたため、2017年オールブラッシュ(前走観月橋S・1600万下)、2019年ミツバ(前走名古屋グランプリ・Jpn2)といった別路線組が勝ち馬となるケースも多くなってきた。また、地方所属馬の連対例も久しくなかったが、2020年にヒカリオーソ(川崎)が報知オールスターカップからの臨戦で2着と健闘し、2021年には前年の東京大賞典で2着と好走していたカジノフォンテン(船橋)が2着に3馬身差を付けて快勝。2022年にもJRAから船橋へ移籍したエルデュクラージュが9番人気ながら2着に好走して配当妙味を生んでいる。こういった諸々の事情を踏まえれば、以前とは少し傾向が変わりつつあることも念頭に置くべきレースと言えそうだ(各種データ、原稿は本年のレース発走前のものとなります)
過去20年、1番人気が勝利数で圧倒しており、馬券圏外に敗れた馬も2003年4着アッパレアッパレに限られる。2番人気と3番人気の連対率は同等で、複勝率の観点からは3番人気が優勢だ。これまで6番人気以下からの優勝例はなく、1~3番人気の上位人気馬同士で決着した回数も8回を数えるように、配当妙味を求めづらい堅い決着が非常に多い。なお、2011年フリオーソ、2015年ホッコータルマエの2頭は元返しとなる単勝1.0倍のオッズで勝利している(以下、文中のデータはいずれも2003年以降)。
◆人気別成績(過去20年)
人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1人 | 13-6-0-1 | 65.0% | 95.0% | 95.0% | 95.0% | 98.5% |
2人 | 3-3-5-9 | 15.0% | 30.0% | 55.0% | 56.0% | 61.0% |
3人 | 1-7-8-4 | 5.0% | 40.0% | 80.0% | 35.0% | 113.0% |
4人 | 2-1-1-16 | 10.0% | 15.0% | 20.0% | 56.0% | 34.0% |
5人 | 1-1-1-17 | 5.0% | 10.0% | 15.0% | 91.0% | 32.0% |
6~9人 | 0-2-5-73 | 0.0% | 2.5% | 8.8% | 0.0% | 33.8% |
10人~ | 0-0-0-47 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
川崎記念は1周1200mのコースを1.3/4周することになるが、川崎競馬場はコーナーの角度がきつくなっているため、総じて器用に立ち回れる馬に優位性がある。同様の理由から逃げ・先行馬にもアドバンテージがあり、差し馬はコーナーごとにスピードを削がれることで末脚が不発に終わることも少なくない。最初のコーナーの入り方で勝負が決すると言っても過言ではなく、勝ち馬の大半が1番手か2番手で通過している。スタートで後手を踏むタイプは上位人気馬でも過信できず、2017年に単勝1.6倍ながら2着に敗れたサウンドトゥルーは最たる例と言えるだろう。
◆脚質別成績(過去20年)
脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
逃げ | 7-5-2-7 | 33.3% | 57.1% | 66.7% | 175.7% | 91.4% |
先行 | 8-9-8-32 | 14.0% | 29.8% | 43.9% | 28.6% | 65.4% |
差し | 5-5-8-48 | 7.6% | 15.2% | 27.3% | 20.3% | 48.6% |
追込 | 0-1-2-73 | 0.0% | 1.3% | 3.9% | 0.0% | 8.0% |
不明 | 0-0-0-7 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
どの枠順からもまんべんなく好走馬は出ているが、2枠が勝率・連対率・複勝率のすべてにおいて最高値を記録。勝利数では5枠が最多となる4勝を挙げており、2枠、3枠、6枠が3勝で続く。なお、単勝18.2倍で最高オッズ勝利記録となった2017年オールブラッシュは7枠9番からの好走だった。先行力が明暗を分ける脚質傾向からも、外から被されずに好位を取りやすい外枠や、距離ロスの少ない内枠が有利となることには合点がいく。
◆枠順別成績(過去20年)
枠順 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 2-3-1-14 | 10.0% | 25.0% | 30.0% | 41.0% | 63.5% |
2枠 | 3-3-2-12 | 15.0% | 30.0% | 40.0% | 44.0% | 51.0% |
3枠 | 3-1-2-15 | 14.3% | 19.0% | 28.6% | 24.8% | 31.4% |
4枠 | 1-2-4-17 | 4.2% | 12.5% | 29.2% | 4.2% | 57.9% |
5枠 | 4-1-2-21 | 14.3% | 17.9% | 25.0% | 17.5% | 30.7% |
6枠 | 3-0-4-30 | 8.1% | 8.1% | 18.9% | 41.4% | 37.8% |
7枠 | 2-6-3-27 | 5.3% | 21.1% | 28.9% | 51.3% | 45.5% |
8枠 | 2-4-2-31 | 5.1% | 15.4% | 20.5% | 9.5% | 29.2% |
指定交流競走になってからも地方所属馬の好走は続き、2012年まで毎年少なからず1頭以上が3着以内に好走する活躍を見せていた。2013、2016~2019年はJRA所属馬が1~5着までを占める結果となっていたが、近年は地方所属馬が勢いを取り戻しつつあり、2021年にはカジノフォンテン(船橋)が2011年フリオーソ(船橋)以来10年ぶりとなる勝利を飾っている。
◆所属別成績(過去20年)
枠順 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
JRA | 16-14-15-52 | 16.5% | 30.9% | 46.4% | 52.5% | 65.7% |
地方 | 4-6-5-115 | 3.1% | 7.7% | 11.5% | 12.1% | 23.8% |
◆前走成績(過去6開催)
年 | 馬名 (着順) |
前走 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
レース名 | 距離 | 人気 | 着順 | |||
24 | 1 | ライトウォーリア | 報知オールス | ダ2100 | 1 | 1 |
2 | グランブリッジ | 佐賀記念 | ダ2000 | 1 | 4 | |
3 | アイコンテーラー | 仁川ステーク | ダ2000 | 1 | 3 | |
23 | 1 | ウシュバテソーロ | 東京大賞典 | ダ2000 | 2 | 1 |
2 | テーオーケインズ | チャンピオン | ダ1800 | 1 | 4 | |
3 | ニューモニュメント | ポルックスス | ダ1800 | 2 | 1 | |
22 | 1 | チュウワウィザード | チャンピオン | ダ1800 | 3 | 2 |
2 | エルデュクラージュ | 報知オールス | ダ2100 | 11 | 2 | |
3 | ヴェルテックス | 名古屋グラン | ダ2500 | 1 | 1 | |
21 | 1 | カジノフォンテン | 東京大賞典 | ダ2000 | 9 | 2 |
2 | オメガパフューム | 東京大賞典 | ダ2000 | 1 | 1 | |
3 | ダノンファラオ | 東京大賞典 | ダ2000 | 2 | 12 | |
20 | 1 | チュウワウィザード | チャンピオン | ダ1800 | 5 | 4 |
2 | ヒカリオーソ | 報知オールス | ダ2100 | 1 | 3 | |
3 | デルマルーヴル | 名古屋グラン | ダ2500 | 1 | 1 | |
19 | 1 | ミツバ | 名古屋グラン | ダ2500 | 3 | 2 |
2 | ケイティブレイブ | 東京大賞典 | ダ2000 | 2 | 3 | |
3 | オールブラッシュ | 浦和記念 | ダ2000 | 4 | 1 |
![]() |
|
![]() |
|
![]() |
|
![]() |