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2010年以降は門別競馬場の外回りコースで行われているダート1200m戦。かきつばた記念や東京スプリント、黒船賞といったダートグレード競走のスプリント路線で上位を賑わす実績馬が中心となり、これにJRAのオープン特別やリステッド競走の勝ち馬、ホッカイドウ競馬の上位勢が挑む構図となる。近年は地方所属馬の奮闘ぶりも瞠目に値するもので、2020年にはメイショウアイアン(北海道)が前年2着の雪辱を果たすかたちで勝利をつかんでみせた。ほか、2017年の勝ち馬ニシケンモノノフはホッカイドウ競馬からJRAに移籍した経歴の持ち主でもあり、デビューした門別競馬場の地でコースレコードを記録する見事な凱旋勝利を飾っている(各種データ、原稿は本年のレース発走前のものとなります)。
過去20年で1番人気は【12.4.4.0】と全馬が3着以内に好走しており、馬券の軸とするには申し分のない成績を残している。なお、レースが創設された1997年以降でデータを集計してみても、1番人気で3着以内に好走できなかった馬は2000年カガヤキローマン(大井)ただ1頭。つまり、1番人気がJRA所属馬であれば、まだ1頭も4着以下に敗れていない。一方で、近年は4番人気以下の伏兵が台頭するケースも増えつつあり、2020年には6番人気のメイショウアイアン(北海道)が地方所属馬として20年ぶりの勝利を飾っている。以前は1~3番人気の上位人気馬同士で決着することのほうが多かったが、少し傾向が変わりつつあることを念頭に置く必要がありそうだ(以下、文中のデータはいずれも2001年以降)。
◆人気別成績(過去20年)
人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1人 | 12-4-4-0 | 60.0% | 80.0% | 100.0% | 108.5% | 110.5% |
2人 | 3-8-4-5 | 15.0% | 55.0% | 75.0% | 55.0% | 89.0% |
3人 | 4-5-4-7 | 20.0% | 45.0% | 65.0% | 93.0% | 84.0% |
4人 | 0-0-3-17 | 0.0% | 0.0% | 15.0% | 0.0% | 31.5% |
5人 | 0-1-4-15 | 0.0% | 5.0% | 25.0% | 0.0% | 69.0% |
6~9人 | 1-3-0-76 | 1.3% | 5.0% | 5.0% | 25.0% | 27.5% |
10人~ | 0-0-0-84 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
現行の門別ダート1200mはワンターンのコース形態かつ直線も330mと十分な距離があるため、末脚を武器とする馬たちの大味な競馬もはまりやすい。ただし、直線だけの競馬で差し切ることは容易ではなく、勝ち負けを意識するのであれば好位から正攻法の立ち回りで運ぶ、あるいは道中でポジションを押し上げていく必要がある。ほか、2017年には不良馬場もアシストするかたちでニシケンモノノフがコースレコードを更新する逃げ切り勝ちを決めている。脚抜きのいい馬場になるとスピードを求められる比率が高まるため、平時よりも少し前目に意識を向けた予想を心掛けるべきだろう。
◆脚質別成績(過去20年)
脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
逃げ | 5-3-3-14 | 20.0% | 32.0% | 44.0% | 52.8% | 50.4% |
先行 | 6-6-4-26 | 14.3% | 28.6% | 38.1% | 73.1% | 68.8% |
差し | 5-6-7-61 | 6.3% | 13.9% | 22.8% | 26.8% | 41.1% |
追込 | 0-1-0-65 | 0.0% | 1.5% | 1.5% | 0.0% | 2.0% |
不明 | 4-5-5-38 | 7.7% | 17.3% | 26.9% | 11.9% | 45.2% |
2枠と7枠が最多タイとなる5勝を挙げており、好走率の観点からは2枠が勝率・連対率・複勝率のすべてにおいて最高値を記録している。一方で、3枠は勝ち馬を1頭も出せておらず、上位人気馬でも案外な結果に終わることが少なくないので注意したい。なお、現行のダート1200mでは、隣枠の4枠も未勝利を継続中だ。ほか、内枠か外枠、どちらかに偏った枠順に収まった馬の期待値が高く、単勝回収率は7枠、2枠、1枠、複勝回収率は2枠、8枠、7枠の順に好成績を残している。
◆枠順別成績(過去20年)
枠順 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 2-0-1-20 | 8.7% | 8.7% | 13.0% | 35.2% | 23.5% |
2枠 | 5-3-2-14 | 20.8% | 33.3% | 41.7% | 38.3% | 69.2% |
3枠 | 0-2-3-24 | 0.0% | 6.9% | 17.2% | 0.0% | 26.9% |
4枠 | 2-2-2-28 | 5.9% | 11.8% | 17.6% | 15.0% | 26.2% |
5枠 | 2-5-4-27 | 5.3% | 18.4% | 28.9% | 16.6% | 38.4% |
6枠 | 2-1-2-35 | 5.0% | 7.5% | 12.5% | 9.3% | 13.5% |
7枠 | 5-3-3-26 | 13.5% | 21.6% | 29.7% | 82.7% | 42.2% |
8枠 | 2-5-2-30 | 5.1% | 17.9% | 23.1% | 21.3% | 62.8% |
JRA所属馬が2001~2019年まで19連勝と圧倒していたが、これに終止符を打ったのは地元北海道所属の2020年メイショウアイアン。地方所属馬による勝利は1998年カガヤキローマン(大井)、2000年オースミダイナー(北海道)に続く3頭目で、2009年に施行場所を門別競馬場に移してからは初めてのこととなった。なお、データ集計期間内に地方所属馬として連対した6頭のうち4頭が2015年以降となるため、近年は地方所属馬の勢いが増していることを気に留めておきたい。
◆所属別成績(過去20年)
枠順 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
JRA | 19-16-15-27 | 24.7% | 45.5% | 64.9% | 66.6% | 84.9% |
地方 | 1-5-4-177 | 0.5% | 3.2% | 5.3% | 10.7% | 17.9% |
◆前走成績(過去6開催)
年 | 馬名 (着順) |
前走 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
レース名 | 距離 | 人気 | 着順 | |||
23 | 1 | ケイアイドリー | 東京スプリン | ダ1200 | 2 | 2 |
2 | アイオライト | 栗東ステーク | ダ1400 | 5 | 1 | |
3 | スティールペガサス | エトワール賞 | ダ1200 | 1 | 1 | |
22 | 1 | ダンシングプリンス | カペラステー | ダ1200 | 3 | 1 |
2 | スマートダンディー | コーラルステ | ダ1400 | 4 | 1 | |
3 | リュウノユキナ | 東京スプリン | ダ1200 | 1 | 2 | |
21 | 1 | ヒロシゲゴールド | 東京スプリン | ダ1200 | 6 | 5 |
2 | リュウノユキナ | 東京スプリン | ダ1200 | 1 | 1 | |
3 | スマートアルタイル | 天王山ステー | ダ1200 | 6 | 1 | |
20 | 1 | メイショウアイアン | キンシャサノ | ダ1200 | 3 | 3 |
2 | マテラスカイ | 産経賞セント | 芝1200 | 5 | 7 | |
2 | スズカコーズライン | 天王山ステー | ダ1200 | 2 | 4 | |
19 | 1 | ヤマニンアンプリメ | かきつばた記 | ダ1400 | 1 | 2 |
2 | メイショウアイアン | ヱビスビール | ダ1200 | 2 | 3 | |
3 | ノボバカラ | 栗東ステーク | ダ1400 | 3 | 1 | |
18 | 1 | テーオーヘリオス | 天王山ステー | ダ1200 | 5 | 1 |
2 | ラブバレット | 東京スプリン | ダ1200 | 9 | 6 | |
3 | スノードラゴン | 高松宮記念 | 芝1200 | 15 | 9 |