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創設当初は地方競馬を併催していた札幌競馬場で開催されていた指定交流競走。幾度かの変遷を経て、2014年からは古馬牝馬限定のダートグレード競走として定着している。現行条件では、スパーキングレディーカップや関東オークスといった牝馬限定の地方ダートグレード競走で好走していた馬が順当に活躍しており、一変があるとすればオープン以上の牡馬混合戦を使われていた馬。とくに2000mを超える距離からの臨戦となる場合は、スタミナを問われるタフなレースを経験してきた強みを活かしやすい傾向も見受けられる。ほか、3歳馬は1番人気に推されるほどの馬でも勝ちあぐねることが多く、4歳以上の古馬勢に一日の長があるようだ(各種データ、原稿は本年のレース発走前のものとなります)。
過去20年、1番人気ながら3着以内に好走できなかった馬は2009年フリオーソ(船橋)に限られ、その複勝率は95.0%と馬券の軸に据えるには申し分のない成績を残している。一方で、1番人気の優勝例は2001年ウイングアロー、2006年ハードクリスタル、2007年ギルガメッシュ、2016年アムールブリエと少なく、2014年には単勝1.1倍のワイルドフラッパーが勝ち馬から3馬身差の2着に敗れるなど、単勝1倍台の断然人気馬が取りこぼすことも珍しくない。その恩恵を受けるかたちで大幅に単勝回収率のプラス収支を記録しているのが12勝を挙げる2番人気だ。なお、牝馬限定戦となった2014年以降は、2015年アムールブリエ(4番人気)、2017年マイティティー(6番人気)、2018年ラビットラン(3番人気)と3番人気以下の伏兵が1着となるケースが増えつつある(以下、文中のデータはいずれも2001年以降)。
◆人気別成績(過去20年)
人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1人 | 4-11-4-1 | 20.0% | 75.0% | 95.0% | 35.5% | 98.5% |
2人 | 12-2-3-3 | 60.0% | 70.0% | 85.0% | 172.5% | 94.5% |
3人 | 2-4-4-10 | 10.0% | 30.0% | 50.0% | 63.5% | 63.5% |
4人 | 1-2-8-9 | 5.0% | 15.0% | 55.0% | 20.0% | 85.5% |
5人 | 0-0-1-19 | 0.0% | 0.0% | 5.0% | 0.0% | 8.0% |
6~9人 | 1-1-0-73 | 1.3% | 2.7% | 2.7% | 27.6% | 10.0% |
10人~ | 0-0-0-60 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
現行の門別ダート2000m・外回りはタフな展開になりやすく、もとより逃げ切り勝ちは至難の業とされてきた。それが牝馬とあればなおのことで、2014年には単勝1.1倍のワイルドフラッパーが逃げの手に出て2着に敗れている。やはり上位人気に推されるほどの実績馬でも、逃げを戦法としている馬は過信禁物と言えるだろう。一方で、最後の直線距離が330mと長い門別の外回りコースでも、4コーナー地点で先頭を射程圏にとらえられていないと勝ち負けまでは望みづらい。また、隊列の外目を追走するかたちが好走パターンとなりやすいので、実距離よりも距離適性の長い馬が幅を利かせやすい傾向も見受けられる。
◆脚質別成績(過去20年)
脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
逃げ | 3-4-4-10 | 14.3% | 33.3% | 52.4% | 117.1% | 81.4% |
先行 | 10-10-9-14 | 23.3% | 46.5% | 67.4% | 81.6% | 84.2% |
差し | 3-2-2-48 | 5.5% | 9.1% | 12.7% | 15.1% | 14.0% |
追込 | 0-0-0-60 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
不明 | 4-4-5-43 | 7.1% | 14.3% | 23.2% | 19.6% | 29.5% |
8枠が最多となる6勝を挙げており、このうち5勝は門別ダート2000mへと移設された2009年以降の成績。前記脚質の項でも述べた通り、隊列の外目を追走していた馬の活躍が目立つことから、大外の8枠はアドバンテージを得やすい枠順と言えるだろう。なお、現行コースに限れば、次点は2勝で1枠と6枠が続き、好走率の観点からは5枠が複勝率で最高値を記録している。総じて外目の枠順が優勢と見て差し支えないが、7枠だけは人気不問で案外な結果となっていることを気に留めておきたい。
◆枠順別成績(過去20年)
枠順 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 5-0-3-12 | 25.0% | 25.0% | 40.0% | 59.5% | 48.5% |
2枠 | 1-1-3-17 | 4.5% | 9.1% | 22.7% | 9.5% | 34.1% |
3枠 | 2-1-2-20 | 8.0% | 12.0% | 20.0% | 30.8% | 21.6% |
4枠 | 1-3-3-22 | 3.4% | 13.8% | 24.1% | 13.8% | 30.7% |
5枠 | 1-6-3-21 | 3.2% | 22.6% | 32.3% | 9.7% | 40.6% |
6枠 | 4-4-2-24 | 11.8% | 23.5% | 29.4% | 35.9% | 36.5% |
7枠 | 0-1-3-34 | 0.0% | 2.6% | 10.5% | 0.0% | 13.4% |
8枠 | 6-4-1-25 | 16.7% | 27.8% | 30.6% | 105.8% | 44.2% |
2007年、JRA施設内で感染が確認された馬インフルエンザの影響により、出走を予定していたJRA所属馬4頭が競走除外となった。この例外時を除けば地方所属馬の連対例はなく、2006年3着ジンクライシス(北海道)を最後にJRA所属馬が1~3着を独占する結果が続いている。なお、地方他地区所属馬の好走例となると2002年3着トーホウエンペラー(岩手)まで遡らなければならない。牝馬限定戦へと様変わりした2014年以降も傾向は変わらず、依然として地方所属馬は劣勢に立たされている。
◆所属別成績(過去20年)
枠順 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
JRA | 19-19-17-30 | 22.4% | 44.7% | 64.7% | 91.1% | 84.2% |
地方 | 1-1-3-145 | 0.7% | 1.3% | 3.3% | 1.1% | 3.9% |
◆前走成績(過去6開催)
年 | 馬名 (着順) |
前走 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
レース名 | 距離 | 人気 | 着順 | |||
23 | 1 | テリオスベル | マーキュリー | ダ2000 | 4 | 2 |
2 | パライバトルマリン | 関東オークス | ダ2100 | 3 | 1 | |
3 | カラフルキューブ | ポプラステー | ダ1700 | 4 | 1 | |
22 | 1 | グランブリッジ | 関東オークス | ダ2100 | 4 | 1 |
2 | プリティーチャンス | マリーンステ | ダ1700 | 5 | 5 | |
3 | テリオスベル | マーキュリー | ダ2000 | 7 | 2 | |
21 | 1 | マルシュロレーヌ | 帝王賞 | ダ2000 | 9 | 8 |
2 | リネンファッション | スパーキング | ダ1600 | 3 | 2 | |
3 | アッシェンプッテル | マーメイドス | 芝2000 | 16 | 13 | |
20 | 1 | プリンシアコメータ | ブリリアント | ダ2100 | 6 | 6 |
2 | メモリーコウ | スパーキング | ダ1600 | 4 | 4 | |
3 | レーヌブランシュ | 関東オークス | ダ2100 | 2 | 1 | |
19 | 1 | アンデスクイーン | 名鉄杯 | ダ1800 | 6 | 4 |
2 | プリンシアコメータ | ブリリアント | ダ2100 | 8 | 2 | |
3 | ラインカリーナ | 関東オークス | ダ2100 | 4 | 1 | |
18 | 1 | ラビットラン | ヴィクトリア | 芝1600 | 12 | 13 |
2 | プリンシアコメータ | 平安ステーク | ダ1900 | 9 | 11 | |
3 | クイーンマンボ | 平安ステーク | ダ1900 | 3 | 2 |