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園田ダート1870mが舞台となる3歳限定のダートグレード競走。伏竜ステークスやヒヤシンスステークスといったJRAのオープン特別から臨む馬が毎年上位を賑わせるが、勝ち負けとなると1勝クラス(かつての500万下)からの昇級戦となる馬が互角以上の結果を残している。世代限定戦ということもあり、クラスによる格の差は無いものとして考えるべきだろう。また、シンプルにダートの中距離戦で勝ち上がってきた馬を評価しやすく、一方で芝路線を歩んできた馬は結果が伴わないことが多い。とくに芝重賞からの臨戦となる馬は、上位人気に推されていても安易な評価は禁物だ(各種データ、原稿は本年のレース発走前のものとなります)。
過去20年で1番人気が11勝、勝率にして50%を超える圧巻の成績を残しており、馬券圏外に敗れた馬も2017年4着リゾネーターただ1頭となっている。そのリゾネーター、2022年4着ドライスタウトの2頭しかいない。なお、リゾネーターは騎乗していた騎手がデビュー2年目の木幡巧也騎手であったこと、ドライスタウトは過去最長距離かつ初めての右回りであったことを考慮すれば情状酌量の余地が少なからずありそうだ。馬券妙味の観点で言えば、単勝回収率および複勝回収率でプラス収支を記録している2番人気が狙い目となり、複勝率も1番人気に引けを取らない数値を示している。ほか、レース創設時から優勝例のない5番人気以下はヒモ扱いにとどめておきたい(以下、文中のデータはいずれも2003年以降)。
◆人気別成績(過去20年)
人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1人 | 11-4-3-2 | 55.0% | 75.0% | 90.0% | 85.5% | 92.0% |
2人 | 5-7-6-2 | 25.0% | 60.0% | 90.0% | 96.0% | 102.5% |
3人 | 3-5-2-10 | 15.0% | 40.0% | 50.0% | 84.0% | 66.5% |
4人 | 1-2-3-14 | 5.0% | 15.0% | 30.0% | 71.5% | 50.0% |
5人 | 0-2-2-16 | 0.0% | 10.0% | 20.0% | 0.0% | 47.0% |
6~9人 | 0-0-4-77 | 0.0% | 0.0% | 4.9% | 0.0% | 27.3% |
10人~ | 0-0-0-53 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
兵庫チャンピオンシップは2コーナーのポケット地点からスタートするコーナー6回のダート1870m戦。園田競馬場は1周距離が地方競馬場のなかで最も短く、それだけに先行力もしくは道中で位置を押し上げられる機動力の有無が明暗を分けることになる。ハナを主張した逃げ馬が2着に1秒以上の着差を付けて逃げ切ることも珍しくないので、やはり追走力に不安を抱える馬は割り引かざるを得ないだろう。勝ち馬の3コーナー通過順を鑑みても、そのほとんどが3番手以内となっており、最終4コーナーを回るころには勝敗が決していると言っても過言ではない。
◆脚質別成績(過去20年)
脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
逃げ | 5-2-3-9 | 26.3% | 36.8% | 52.6% | 151.6% | 78.9% |
先行 | 11-11-6-26 | 20.4% | 40.7% | 51.9% | 47.4% | 79.6% |
差し | 3-4-10-52 | 4.3% | 10.1% | 24.6% | 15.2% | 35.2% |
追込 | 0-0-1-78 | 0.0% | 0.0% | 1.3% | 0.0% | 9.0% |
不明 | 1-3-0-9 | 7.7% | 30.8% | 30.8% | 19.2% | 33.1% |
これまでに1枠は連対例がなく、2009年シルクダンディー、2017年クイーンマンボと2番人気に支持された馬でも着差を付けられたかたちの3着止まり。隣枠の2枠も連対率でワースト2位タイ、複勝率でワースト1位タイとなることから、内目の枠順は過信できない傾向が見受けられる。ただし、1枠に1番人気が収まったことはなく、2枠も唯一の1勝が2010年に1番人気の支持を集めたバーディバーディなので、1番人気だけは例外となる可能性も念頭に置きたい。3~8枠に好走率の差異は少ないが、単勝回収率では6枠、複勝回収率では5枠がそれぞれ最高値を記録している。
◆枠順別成績(過去20年)
枠順 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 0-0-3-17 | 0.0% | 0.0% | 15.0% | 0.0% | 25.0% |
2枠 | 1-1-1-17 | 5.0% | 10.0% | 15.0% | 6.5% | 17.0% |
3枠 | 3-3-2-12 | 15.0% | 30.0% | 40.0% | 28.5% | 51.0% |
4枠 | 1-1-2-16 | 5.0% | 10.0% | 20.0% | 12.5% | 29.0% |
5枠 | 1-8-4-23 | 2.8% | 25.0% | 36.1% | 6.9% | 88.6% |
6枠 | 7-0-2-30 | 17.9% | 17.9% | 23.1% | 108.5% | 30.5% |
7枠 | 3-3-4-30 | 7.5% | 15.0% | 25.0% | 11.8% | 34.5% |
8枠 | 4-4-2-29 | 10.3% | 20.5% | 25.6% | 21.5% | 30.0% |
地方所属馬は2001年ロードバクシン(兵庫)が直近の優勝例となり、2011年2着ホクセツサンデー(兵庫)を最後に久しく連対馬も出せていない。一方で、2009年にJRA所属馬の出走枠が4頭から5頭に拡大されてから、同所属馬が1~5着を独占した回数は6回を数える。歴代の優勝馬にはのちのG1・Jpn1ウィナーも多く、近年は出世レースとしても注目されることから、地方所属馬がJRA所属馬の牙城を崩すことは容易ではなさそうだ。
◆所属別成績(過去20年)
枠順 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝 回収率 |
複勝 回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
JRA | 20-18-16-38 | 21.7% | 41.3% | 58.7% | 73.3% | 74.2% |
地方 | 0-2-4-136 | 0.0% | 1.4% | 4.2% | 0.0% | 17.9% |
◆前走成績(過去6開催)
年 | 馬名 (着順) |
前走 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
レース名 | 距離 | 人気 | 着順 | |||
24 | 1 | エートラックス | バイオレット | ダ1400 | 4 | 1 |
2 | チカッパ | 昇竜ステーク | ダ1400 | 4 | 1 | |
3 | モズミギカタアガリ | 東京2歳優駿 | ダ1600 | 4 | 8 | |
23 | 1 | ミトノオー | 伏竜ステーク | ダ1800 | 1 | 1 |
2 | キリンジ | 1勝 | ダ1800 | 6 | 1 | |
3 | メイショウオーロラ | 1勝 | ダ1800 | 1 | 1 | |
22 | 1 | ブリッツファング | 1勝 | ダ1800 | 1 | 1 |
2 | ノットゥルノ | 伏竜ステーク | ダ1800 | 2 | 2 | |
3 | コンシリエーレ | カトレアステ | ダ1600 | 1 | 1 | |
21 | 1 | リプレーザ | 1勝 | 芝1200 | 3 | 1 |
2 | ゴッドセレクション | 伏竜ステーク | ダ1800 | 6 | 1 | |
3 | ランスオブアース | 伏竜ステーク | ダ1800 | 13 | 10 | |
20 | 1 | バーナードループ | 1勝 | ダ1800 | 1 | 1 |
2 | ダノンファラオ | 伏竜ステーク | ダ1800 | 1 | 6 | |
3 | サンデーミラージュ | 1勝 | ダ1800 | 5 | 1 | |
19 | 1 | クリソベリル | 500下 | ダ1800 | 1 | 1 |
2 | ヴァイトブリック | ヒヤシンスス | ダ1600 | 3 | 2 | |
3 | バンローズキングス | 菊水賞 | ダ1700 | 4 | 6 |