東京スプリントは、秋の東京盃と比べるとペースが上がりづらく、過去3年とも逃げ馬の逃げ切りが決まっています。また、4年前も4番人気のシゲルカガが逃げて2着に粘っています。この時期は雨の影響で馬場が軽いからでしょう。

　今回逃げるのは、前走でダ1200ｍのレースを逃げ切り勝ちしているヒロシゲゴールドですが、この馬に競り掛けられるほどのスピードを持った馬がいないので、今年もそれほどペースが上がらない公算大。しかし、逃げ馬が逃げて激走した後は、取りこぼしも多いもの。そう、コパノキッキングが昨夏のおおぞら特別で逃げて5馬身ちぎった後の次走では、断然の1番人気に支持されて4着に敗れたように……。ヒロシゲゴールドも前走逃げて完勝した後の重賞では楽ではないでしょう。

　よって、◎には、東京盃2連覇、昨年のこのレースでも2着の(8)キタサンミカヅキを推します。この馬は自在な立ち回りで成績が安定。外枠の前走・根岸Ｓこそ、1枠のユラノト、クインズサターンが2着、3着に粘る流れを終始外々を追走する競馬で9着と崩れましたが、中枠の今回ならば巻き返しの可能性が高いでしょう。

　○は、昨年暮れのカペラＳで、◎キタサンミカヅキを撃破し、前々走の根岸Ｓも連勝した(8)コパノキッキング。この馬は、前走のフェブラリーＳを大目標とし、後方からレースをした後の2F短縮で、今回は後方からの競馬となってしまう怖さはあります。しかし、もともとの実績を考えると、上位には食い込んで来るでしょう。

　▲は、逃げ戦法で成績が急上昇し、目下3連勝の(7)ヒロシゲゴールド。この馬は成長期の4歳馬で勢いもありますが、前記したように逃げ馬の激走後は、取りこぼしが多いので狙い下げました。ただ、普通に出して行ければ、自分のペースで逃げられる可能性が高いので、大きく印を落とせなかったのも事実です。

　以下特注馬として、昨年のこのレースでは最内枠から積極的に出して、一度、位置を下げて直線の外から5着に粘った(1)キャンドルグラス。今年も最内枠。また、今年は19ウインタースプリント・1着、フジノウェーブ記念・2着と昨年以上の勢いがあるので、昨年以上の走りを期待します。

　あとは△に昨夏の天王山Ｓ、北海道スプリントＣを連勝の(16)テーオーヘリオス。この馬は、昨秋の東京盃、ＪＢＣスプリントでも善戦。前々走のオータムリーフＳ・6着凡退も、立て直されて2戦目の今回は巻き返しに期待しました。

　他では昨年の根岸Ｓの4着馬で、2度のオープン連対実績がある(2)マッチレスヒーロー。この馬は昨秋が不振になりましたが、立て直された前々走・フジノウェーブ記念では5着と復調の兆しを見せており、休養明け3戦目の今回は変わり身一発を期待しました。

　最後に昨年のさきたま杯・3着、オーバルＳの4着馬(11)アンサンブルライフ。この馬は前走の19ウインタースプリントで消耗戦を経験。また、立て直されたことで、変われる場合もあるので、配当妙味を考慮して買い目に加えます。